One day -EXO短編集- (ページ24)

今日:5 hit、昨日:3 hit、合計:124,098 hit

@ ページ24

.

急いで私は、言い訳の作業にはいった。

『あぁ！！！！そんな気持ち悪い意味じゃなくて！！その、なんて言うんですか？こんな遅い時間に来るお客さん、めず』

「嬉しいです！」

『へっ？』

私の精一杯の言い訳を遮られ、間抜けな声が出てしまった。

「僕、セフンって言います」

突然の自己紹介。

セフンと名乗る彼の声は、嬉しそうに弾んでいた。

戸惑っているとキラキラとした視線を向けられる。

ん？自己紹介を求められてるのかな.....？

『Aです。大学の一回生です』

「じゃあ、Aヌナですね」

そう言うとセフン君はまたフニャっと笑った。

ドクン

さっきよりも大きく心臓が跳ねた。

『...チョコ.....です』

震える手で商品を渡す。

「ありがとうございます」

嬉しそうにセフン君は受け取ると、私の前で飲み始めた。

バブルティーを飲む姿は、いつもと変わらない。

これ以上幸せな時間はない、とでも言うような表情だ。

半分ほど飲んだところで、セフン君はストローを口から離し、こちらに向き直った。

「Aヌナは.....アイドルとか、どう思いますか？」

思い立ったかのように口を開けば、予想の地平にもない言葉がセフン君の口から飛び出る。

いきなりの話題についていけない。

どうしたらこの話になるんだろう.....

『私は好きですよ！』

正直に答えた。

何を隠そう私は、SHINeeの愛されマンネ、イ・テミンの大ファンなのだ！！←

あのカリスマ性、天使のような笑顔、もう全てが大好き！！

バブルティーもテミン、そしてSHINeeと比べれば負けてしまうかもしれない。

実は、私はテミンと同じ93line。

SHINeeがデビューしたころは、まだ中学生なのにこんなに頑張っている子がいるんだ、と興味を持つ程度だったけど、どんどんテミンという男の魅力にハマってしまった。
　

「へー、好きな人とかいるんですか？」

『SHINeeのテミンってわかる⁇』

「はい、もちろん」

『私、テミンペンなの』

好きなことを語る時、人は止まらなくなってしまうようで。

私は相手が、今日始めてしゃべった人だということも、自分が好きな人だということも忘れて熱くなってしまった。

.