One day -EXO短編集- (ページ17)

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「.....ナ..........ヌナ！」

セフナの呼ぶ声で目を覚ます。

私はセフナの運転する車の中でも、一眠りしていたみたい。

それにしても、いい車乗ってるな！←

「海に着いたよ」

そう言って、私の手を握ろうとした細い腕には無数の傷が見えた。

引っ掻き傷みたいな、比較的新しく見える傷。

『セフナ.....その傷どうしたの？』

セフナは私の言葉を聞くと、めくれていたセーターの袖をバッと直した。

「あー、道にニャンコが歩いてたから触ろうとしたら引っ掻かれたkk」

ニャンコ、なんて可愛いことを言いながら、苦笑いをして傷がある腕をセーターの上からさすった。

『もー、気をつけてよkk』

危ない理由じゃなくて、良かった。

安心しながら、セフナの手を握った。

そういえば、ルハンとは何時に約束してたっけ？

ポケットから携帯を取り出し、ルハンとのトーク画面を開く。

画面には、

『もうすぐ着くよ』

と、メッセージが届いていた。

『もうすぐ、着くって！』

「そっか」

ルハンが来るまでの間、セフナと二人で砂浜に座った。

さすがに12月終わりの海は、言葉にできないほど寒かった。

「ヌナ、これ使いなよ」

セフナはリュックから、ふかふかのブランケットを取り出すと、私の肩にかける。

『ありがとう』

ぼぉーっと、引いては寄せる波を見つめる。

『ルハン、早く来ないかな。寒いよねーーー！あいつ来たら、温かいココアでも奢ってもらおうkk』

「..........っ！うん.....」

セフナは、一度顔をしかめると、いつものふにゃっとした笑顔になった。

.....なんか、今日のセフナおかしい。

何が、ということは分からないけれど、違和感を感じる。

いつもよりも、私に甘いし。

何より、「ルハン」というワードが出るたびに、変な反応をする。

でも、それが何かというのは私には分からない。

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