【原神】私は私じゃない《第一章》 (ページ37)

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「君は」

アザールと例のことについて話していた時
アンジェラを教令院まで案内してくれた人物が向かい側から来ていた

アンジェラ「アルハイゼンさんじゃないですか、先程はどうも」

アルハイゼン「ああ、
　ところでなぜ君は大賢者と？」

その時アザールが

アザール「この人が書記官です」

と小さく耳打ちした

アンジェラ(なるほど‥)

「先ほどここまで案内してくださった時、言ったプロジェクトについてアザールさんとお話をしていたんです」

アルハイゼン「ほぅ」

アザール「アンジェラさんは、外国からいらっしゃった学者で我々、明論派の指導者なのです」

アンジェラ「そうなの」

外国から来たまではあっているが、訳あっての嘘だ
アンジェラは話に合わせる

アンジェラ「そうだ、アルハイゼンさんお願いがあるの」

アザール「この前私が、書記官に頼んだことについてだ
　アンジェラさん直々にお願いになさりに行こうとしていたところだったんだ」

アルハイゼン「…」

アルハイゼンは腕を組み考えていた

初めてアンジェラに会い
アーカーシャ端末で確認した時は
登録されていない人間だった外国から来た訳だから別に怪しいことではないと思っていたが

大賢者が言うにはアンジェラは指導者

それなら、アーカーシャ端末の情報に記されているはずだ

アルハイゼンはこの矛盾を追求しようとしたがやめた

「代価に神の缶詰知識を見せてやる」
とアザールに言われてしまったのだ

学者なら誰でも興味がある神の缶詰知識
見せてくれる─それだけじゃない

ましてや、伝説級のものが存在していたということまで分かった

アルハイゼン「分かった、引き受けよう」

アンジェラ「ありがとう」

このやりとりを

アヌビスのような被り物をした

赤橙色の目に見られていたことを

この場にいた者は誰も気が付かなかった