ねむれるてんしさま【ブルーロック】 (ページ19)

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17.15歳社畜、仕事終わるまでは寝ませんページ19

side 透凛

ひゃっはーみなさんこんにちは透凛Aです。

何でこんなテンション高いかって？今日は仕事がいつもより少なくて心に余裕があるからです。まぁテンション高いとかいいつつ表情は何も変わってないのだけれど。

因みに今は選手達の部屋の掃除中です。これもマネージャーの仕事とか終わってるよね、ただでさえ絵心さんの部屋の掃除してるのになぁ。あの人金あるんだからメイドさんでも雇えばいいのに。

掃除機とデカいゴミ袋を持って廊下を歩く。さっきから選手達の視線が痛い。そりゃあマネージャーが掃除機持って彷徨いてたら不審だよね。

そんな好奇の視線に耐えつつ、次の部屋を目指す。次に近い所は…チームVかな？

相部屋の扉をノックする…もちろん3回。2回はトイレノックらしい、何か汚い。あ、でも初めて訪れる場所は4回がいいんだっけ…。もう一回追加でノックするべきか考えたが、さっさと名乗ってしまう事にした。

『失礼します、透凛Aです。部屋の掃除に来ました。』

そう名乗るとほんの少し間があった。中から話し声が聞こえてくる。大方入れるべきか悩んでるのだろう、さっきまでの部屋もそうだった。

早く仕事終わらせたいし、次の部屋行っちゃおうかな…。そんな事を考えていると、扉が開く。扉の前に立っていたのは紫色の髪の人。こちらを見下ろす目には不信感と…もう一つ違う何かが宿っていた。

『あ…不要なら、次の部屋行きますけど。それか後にしますか…？』

こっちは仕事山積みなんだよ！！掃除の最後にはゴミ部屋(絵心さんの部屋)掃除しないといけないし！！！嫌なら嫌とはっきり言ってよ！！！

心の中で悪態をついていたが、返ってきた答えは「掃除をして欲しい」との事。何だ、最初からそう言ってくれ。

紫色の髪の人…御影、玲王さんだ。御影さんに頭を下げて、部屋の中に入る。夕食の時間を狙って掃除に来ているので、中にいたのは御影さんと、眼鏡の…剣城、さんとあともう1人。

私が横を通っても彼はスマホの画面から目を離さず、ずっとゲームをしている。誰だっけ…あぁ、凪さんだ。ていうかそのゲーム、私もやってる。育成はめちゃ時間かかるけど、その方が燃えるから私は好き。

あ、スマホの盗み見良くないよね…早く掃除機かけて次のとこ行こ…掃除機のスイッチを入れようとした、その時。

「ねぇ」

今までスマホと睨めっこをしていた凪さんが、急にこちらを見た。