ねむれるてんしさま【ブルーロック】 (ページ13)

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11.謎のダンボールページ13

side 透凛

そんなどうする事もできませんと言わんばかりの空気を、破った人がいた…國神さんだ。彼は潔さんと蜂楽さんからのパスが自身のゴールに繋がった、それは勝つ為のヒントになると言っていた。

潔さんはそこから絵心さんが試合前に言っていた『0から1をつくる』事の意味について、試合中に分かった事を話していた。

絵心さんはそれを聞いた後、マイクに向かって喋り始める。それ絶対急に来るとびっくりする奴だよ、皆びっくりしてたもん。

その様子を見ながら、タブレットの電源をつける。あ、次の試合の準備しなきゃ。

大体多少時間ずらしてあるとはいえ、５つの棟全てで同じ内容で1次セレクションを行っているのでマネージャーである私は５つの棟を梯子しないといけない。絶対もっと人必要だよ…。

心の中で悪態を吐きつつ、横にいたアンリさんに少し会釈をして私はモニターの部屋から出た。

⭐︎

『つかれた…』

怒涛の1次セレクション1日目が終了した。私は1日走り周り、時間が余った時には選手たちの試合を見て、ユニフォームやタオルの洗濯を行った。むり、足筋肉痛…これ明日もやるの？無駄にブルーロックの中広いから隣の棟に行くだけでも時間かかるんだよ…。

一旦部屋に戻り、ジャージから着替える。ほんとはシャワーを浴びたいくらいだけど、今の時間は選手が使ってるから使えない。着替えるだけでもマシになった気がする…。

あー今すぐ寝たい…でもまだ体洗ってないから、布団に寝ちゃうと汚いよなぁ…。

ぼんやりとそんな事を考えながら、部屋を見渡してみる。すると部屋の隅に、見慣れない箱を見つけた。

…あれ、何だろう。

結構大きめの箱だが、持ち上げてみても想像していたより重くない。ダンベルとか入ってると思ったのにな、使わないけど。爆弾とかだったら嫌だけど、重さ的に違う気がするし…よし、開けてみよう。

私は机からカッターを持ってきて、ダンボールの中心を止めているビニールテープを切っていく。全て切り終わり、ダンボールを開けるとそこには…

『…"あのこ"のぬいぐるみ…！！！』

絵心さんに頼んでいたちいか○のぬいぐるみが入っていたのだ！しかも要求通り、『あのこ』の！

ぎゅっと抱きしめてみると、ふわふわとした布の質感をしっかり感じた。かわいい、かわいい、癒される…！！！