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「………なんで諦めたんだ」
彼女の表情を見て、そう聞かずには居られなかった。
するとまた悲しそうに眉を下げ、ふにゃりと笑った。
「私、もうすぐ死んじゃうからさ」
「…………え」
突然のカミングアウトに驚愕する。
……コイツが死ぬ?
衝撃の事実をまだ受け入れられず、ただ俯くことしかできなかった。
「まあ、もうすぐはちょっと盛ったかも」
そう言ってまたへらへらと笑う彼女。無理して笑顔を作っているのがバレバレだ。なのに、その悲しそうな表情を見ると何も言えなくて。
「余命一週間。あと一週間
彼女の眼差しは、至って真剣だった。
一週間
___一週間
「病気に負けるのは悔しいけど、仕方ないよね」
「………」
こんなヘラヘラ笑ってるやつが、あと一週間で死ぬ?
あり得ないだろ、こんな元気そうなのに。
「ねえ、なんか喋ってよおにーさん。私一人ペチャクチャ喋っててもつまんないなあ」
「………」
「おにーさーん?」
手をぶんぶんと俺の顔の前で振る彼女。聞いてるー?おーい、と声をかけられるが何と声をかけたら良いのか分からない。
頭が真っ白だった。こういう肝心な時に頭が働かない。
「俺に何か手伝えること、ねえか」
とりあえず、何も考えずに口から出た言葉。
コイツの残された少ない命。その間、俺にできることがあればしてやりたいと思った。
急に俺が喋ったからか、目を見開いて、驚いた表情を見せる彼女。そして目を細めて嬉しそうに微笑んだ。
「おにーさんが私のやりたいことを手伝ってくれるってこと?」
「……まあ、俺にできることなら」
「じゃあさ」
ぴゅう、と風が舞う。ふわりと彼女の髪が揺れた。
「死ぬ前に、一度だけ燃えるような恋がしたい」
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KILLER(プロフ) - 月見さん» ありがとうございます︎;;そう言っていただけてとっても嬉しいです!新作も是非よろしくお願いします💗🙌🏻 (3月12日 22時) (レス) id: 1035f62a68 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - 凄く涙が出ました…!!!語彙力なくて表現し切れませんが兎に角めちゃくちゃ面白かったです!!新作などの予定があれば是非そちらも愛読したいです!!!完結おめでとうございます! (3月11日 7時) (レス) @page28 id: a8d5a980d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:KILLER | 作成日時:2023年3月15日 16時