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6日目 ページ17

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瞼をゆっくりと持ち上げると、見慣れた天井が目に入る。
どうやら眠っていてしまったらしい。








(……俺、何してたんだっけ)








ゆっくりと起き上がり、病室を見渡す。
何気なくテーブルの上を見ると、ポツンと何処か寂しげに置かれた紙パックのりんごジュースが目に入った。


りんごジュース……。


まだ寝起きで働かない頭をフル回転させてみる。俺はりんごジュースなんて普段滅多に飲まねえのに、と不思議に思いながらと紙パックをそっと手に取った。







そういえば、この紙パックのりんごジュースはコンビニでアイツのために買って____。
















「…………あ?」







アイツ(・・・)















そこで、走馬灯のように眠る前の記憶が蘇った。



そう、そうだ。そうじゃないか、Aのためにこのりんごジュースを買ってやって今度渡そうって決めていて___。








そんで、アイツは屋上で倒れたんだ。











すると考えるよりも先に、先に体が勝手に動いていた。
すぐに病室を飛び出して階段へ向かう。



屋上だ、屋上へ行かなければ。



そんな使命感のようなものに駆られながらただひたすらに走る。するとすれ違った看護師に「危ないですよ!」と止められたが、構わず走り続けた。





こうしてられねーだろ、
こうしてる場合じゃねーだろ、俺。








エレベーターの前に着く。…が、大勢の人が群がっていてとてもすぐに乗れそうな状態ではなさそうだ。




クソ、と心の中で舌打ちをする。


仕方ない、階段を使おう。そう思い、すぐにまた足を走らせた。

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KILLER(プロフ) - 月見さん» ありがとうございます︎;;そう言っていただけてとっても嬉しいです!新作も是非よろしくお願いします💗🙌🏻 (3月12日 22時) (レス) id: 1035f62a68 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - 凄く涙が出ました…!!!語彙力なくて表現し切れませんが兎に角めちゃくちゃ面白かったです!!新作などの予定があれば是非そちらも愛読したいです!!!完結おめでとうございます! (3月11日 7時) (レス) @page28 id: a8d5a980d3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:KILLER | 作成日時:2023年3月15日 16時

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