destiny

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山「い"ｯ…………。」






朝起きると共に腰を襲う激痛。


昨日のことを思い返して涙が溢れる。


もうこれで大ちゃんとはお別れ…か……。




俺がもう少し強い人間だったら。


俺がもう少し我慢していれば。




そんな後悔が俺を襲う。


でも大ちゃんのためだ。俺が泣いちゃいけない。


涙を必死にこらえて、痛む腰を庇いながらなんとか自分の携帯を掴むと伊野尾ちゃんにメッセージを入れた。





“迎えに来て。”





その間に俺は服を着て家を出る準備をした。


持っていくものは必要最低限のものだけ。


他は全部置いていくことにした。


今日は休みで大ちゃんも朝が弱くて良かった。


最後に大ちゃんに手紙を書いた。





山「だい…ちゃんｯ………。好きｯ……好きだよｯ…。」





涙で紙が見えず、何回も書き直してやっと書き上げた手紙。


大ちゃんごめんね…。


ずっとずっと…大好きだよ……。





ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ





山「はい……。」


伊「山田………。バレちゃった…？」


山「バレてはないけど…伊野尾ちゃんと話してるところ見られちゃった。ほんと俺、何やってんだろ(笑)」


伊「無理して笑わなくていい。泣いていいんだよ…？」


山「伊野尾ちゃんｯ……。ｸﾞｽｯ……嫌だｯ……嫌だよぉｯ………。」


伊「よしよし……。山田は十分頑張ってるよ。大丈夫。」





俺は枯れるまで涙を流し続けた。

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