触れない、触れられない (ページ31)

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確信ページ31

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涼太「分かるんだよ。人に触れると、人の気持ちが。」

･･･やっぱり。

私の予想は当たっていた。
けど、やっぱり直接聞くと少しの動揺はある。

涼太「･･･なに？引いた？」

『大体予想はついてたし、今更引かない』

龍友「ははっ、Aちゃん面白い子やなあ」

『･･･どうも。』

龍友「よし、涼太の話もたくさん聞いたし、帰るわ」

涼太「もう少し居たらいいのに、ね、A」

『うん』

龍友「ええの！Aちゃんだって涼太にきちんと話や～」

『･･･え？』

龍友「涼太、今度会う時は3人な」

んじゃ～、と
手をヒラヒラと降ってお店を出ていった数原さん。

･･･私が涼太に話さないといけないこと。

何も言ってないのに。
･･･まさか数原さんも、？

「･･･龍友くんは僕と違って触れなくても人の気持ちが見えるんだよ。」

『･･･っ、』

「たぶん、俺なんかより龍友くんの方がよっぽど辛いと思う。」

だからお互いの話をよく聞き合っている、と
涼太が教えてくれた。

それもそのはず。

だってこんなこと誰にも言えないし
相談なんてできるわけない。

「A」

『ん？』

「Aっていい人なんだね」

『なにそれ』

「だって龍友くん、Aのこと悪く言わなかったから」

「他人の心が丸見えの龍友くんがAと楽しそうに話してた。でしょ？」

「･･･A、手、貸して」

『･･･ううん、ちゃんと言う』

数原さんに会って分かった。

涼太は悪い人じゃない。

口悪いし八方美人なところもあるけど
それでも、
ニセモノの彼女であっても、
涼太と一緒にいて気付いた。

これは確信を持って言えるよ。

私、涼太が好き。

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