触れない、触れられない (ページ24)

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普段通り、ページ24

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少し前に思ったことがある。

ルリと亜嵐、周りにもついてる
私と涼太の契約、付き合ってるという嘘は
悪くないかも、って。

ルリと亜嵐、2人の時間が増えて
私たち4人、毎日楽しく笑って過ごせて。

でもそんなの違った。

私が涼太と付き合ってるだけで
エリカや亜嵐を傷つけた。

私が好きでもない人と付き合ったから。

涼太の言うことに従ってしまったから。

今の私はルリに合わせる顔もない。

でも、こんなことが起きてるなんて
涼太もルリも知らない。

亜嵐だけが知ってる。

それが余計に普段の私でいられなくなる、
難しい理由のひとつだった。

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次の日。
私はちゃんと学校に行った。

本当は行きたくなかったけど
変に心配されるのも困るし、
家に一人でいる方がよっぽど辛いと思った。

ルリ「おはよう、A」

『おはよう』

ルリ「･･･ちょっと元気ない？」

『んー、そう？でもちょっと寝不足かも』

ルリ「夜遅くまで勉強？ほんと、真面目だね」

いつも通り、いつも通り。

ルリは何も知らないから。

そう自分に言い聞かせて
なんとか笑顔を作って話を続ける。

ルリ「あ、亜嵐と片寄くん」

涼太「おはよう」

亜嵐「おはよ」

ルリ「おはよ」

『おはよう』

涼太も亜嵐も普段通り。

何も無かったことにはできないけど
なんとか今日は乗り越えられそう。

と、思ってたけど

涼太「なんかあった？」

彼にそう簡単に嘘を突き通すことはできない。

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