触れない、触れられない (ページ18)

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意味ページ18

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亜嵐「おい、聞いてねえけど」

『なんのこと』

亜嵐「しらばっくれんなよ」

二時限目終わり。

亜嵐は私が座る席の向かいに立って
机に両手を置いて
なんだか怒った様子。

『なに、朝のこと？』

亜嵐「それ以外ねえだろ」

『どこの誰が私って言った？』

亜嵐「お前なあ！もういい！昼休み詳しく聞くからな！」

プンプン怒って
自分の席に戻っていく亜嵐。

なんでそんなに怒ってんのよ。

内緒にしてたこと、
悪いとは思ってるけど、
付き合ってることすら嘘みたいなもんだし
どれも本当のことで本当じゃないみたいな。

詳しく、なんて
こっちが知りたいくらいだわ。

涼太「なんで怒ってるんだろうね」

『知らない』

涼太「俺はちょっと分かるけど」

『は？なんで怒ってるんだろうね、ってさっき言ったじゃん』

ケラケラ笑ってる涼太。

何がそんなに面白いのか
全く分かんないし、
強いていえば面白いのは涼太の矛盾した話なわけで
そんなの自分に自分で笑ってるだけで
もうめちゃくちゃだけど
涼太が楽しいならそれでいいよ。

朝の涼太は怖かった。

見えないなにかに恐れているように
逃げているように見えた。

だから、普通に楽しそうに
笑っていてくれたらそれでいい。

なんて
嫌いな人に
こんな感情持つのはおかしな話なんだけど。

涼太「亜嵐くんと手繋いだことある？」

『ない』

涼太「俺はある」

『だからなに』

涼太「うらやましい？」

『どこが』

涼太「ははっ、おもしろい」

『･･･意味わかんない』

意味わかんない。

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意味わかんない。

意味わかんなかったけど
今ならわかるよ。

涼太は私に、
教えてくれようとしていたの？

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