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「A顔真っ赤！」
あはははって隆くんは大笑い。
絶対私で楽しんでるよこれ。
「もーいい、花火見てくる！」
ほっぺを膨らませて不貞腐れてるアピールをしながらイスから立ち上がったら、ちょっと焦ったみたい。
「ちょちょちょ、待ってよ。俺も見る。」
急いで後を追ってきた。
ドアを開ける私の両肩を掴んで、��こっから見えんの？��って、楽しそうな声を出す。
それを聞いたら怒りなんてすぐに吹っ飛んだ。
男をふんだんに醸し出してたあとの可愛さは心を擽られる。
掴まれた肩に熱がこもってきて、意識はそこに集中。
下心をぐっと堪えつつ外に出たら花火は上がってなくて、おまけに観客は帰り始めてた。
「……これ終わってんじゃん？」
「………みたいだね。」
見たかったなぁ…って小さくボヤいたら、��また来年な��と隆くんは頭をぽんと撫でた。
「うん………来年は一緒に見ようね。」
「約束な。」
私たちは偶然出会ったんじゃない。
運命の赤い糸をお互いが意志を持って手繰り寄せて、必然的に結びついたんだよね。
「お兄ちゃんがたらこパスタ作ってくれたから食べる？隆くん好きでしょ？」
「食べる食べる。もー、すげぇ腹減った。」
「冷めちゃってるだろうから温めるね。」
お店に戻ってカウンターの中に入ろうとしたら、後ろから腕を掴まれた。
「なに！？」
振り向くと、ふわりと抱き寄せられて。
「今はいいや。」
「え？」
「さっきの続き……足んない、あんなんじゃ。」
耳もとで囁いた隆くん。
可愛らしいキスじゃない、熱く押し付けるようなキスを繰り返す。
「隆くん……もっとして？」
「………かわいい。」
つま先立ちをして首に腕を絡めてキスのおねだり。
恥ずかしいけど、もっとしたい。
もっと、もっと、隆くんが欲しい。
キスの合間に薄く目を開いてみたら、隆くんの瞳には光る涙が浮かんでた。
長い時間をかけて結ばれた私と隆くんを繋ぐ一本の糸。
どちらかが崩れたら簡単に解けてしまう。
均等に同じ気持ちでい続けるのは難しいかもしれないけれど、結び目だけは強く、ぎゅっと。
綺麗な蝶々結びであり続けたい。
いつまでも、ふたりで。
Ｆin
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☆まぁ☆(プロフ) - 初めまして！いつも楽しく読ませて頂いています(*^^)他の作品も全部ステキですが,こちらの続きも楽しみにしています(*^^) (2019年3月10日 0時) (
レス) id: 0222ecc7f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くるみ
| 作成日時：2018年6月30日 10時
