1.夢の中で。 ページ1
隆二 side
何日かぶりに夢をみた。
しつこく鳴り続ける目覚ましのアラームを
乱雑に消して、また寝て。
次に目を覚ますのは
迎えの到着を知らせる家のインターホンの音で。
「もー、いい加減にしろよ。」
運転手のタケちゃんにすこぶるイヤな顔をされて
メンバーには笑われて。
遅刻常習犯のレッテルはファンの間にも広まってった。
場面は変わってーー
メンバーと楽屋っぽいとこに俺はいて
なぜだかスマホを慌てて操作してる。
打ち間違えて、消して、また打って。
早くメールを返さなきゃって、焦ってる。
でもそれは、なんだか楽しいコトをしてるみたいで
俺はすっごくニヤけてる。
そんな俺に、声がかかった。
「隆二さん、すっかり寝坊しなくなったんじゃない?なにがあったの?」
誰だかハッキリはわからないけど
呼び方からしたら、たぶん相手は岩ちゃん。
「そりゃねぇ、毎朝起こしてもらってるから。」
「へー、え、誰に?」
「…………俺の極上ハニーに。」
「ご、極上ハニー?」
「うん、ちょっとおバカで変わってるけど、すっげぇカワイイの。」
俺の大事な、大事な彼女……
名前は、A
四六時中
俺のことばっかり考えてるような
愛に溢れた、カワイイ子。
そんな、Aの声で
今日も俺は、いい気分で朝を迎える。
そろそろ聞こえてくると思うんだ
「……隆くん」
夢の中までも届く
可愛くて甘い声色で、俺を呼ぶ声がーー。
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inoribiyori(プロフ) - 変態気質の彼女可愛い〜!更新楽しみにしていますね〜♪ (2018年8月1日 21時) (レス) id: 3d2c175f18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くるみ | 作成日時:2018年1月25日 12時