【鬼滅の刃】裏切り者の継子【悲鳴嶼行冥】

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悲鳴嶼side



継子に迎え入れてからAは不振な動きを見せなかった。

悲鳴をあげながらも滝に打たれ
わんわん泣きながら岩を押した。

呼吸はほとんどできているようで、教えれば全集中常中の域に到達しようとしていた。

玄弥とも仲良く、姉弟子として立派に勤めている。


やはり、Aは変わらない。
あの頃から勤勉で素直な子供だ。


「……」








それらすべてが私を欺くための演技だとしても、今は利用すべきではないだろうか。





今、鬼殺隊には柱を除いて十二鬼月とまともに戦える隊士はほとんどいない。
幸いAには厳しい修行を耐える力があり常中もすんなり覚えられた。
才能はあると判断していいだろう。


階級も中の上、胡蝶も一目おいている。
拙い防御を鍛えればさらに強くなるだろう。


もしAが死んでも悩みの種がひとつ減るだけではないか。心は痛まない。


今までの監視をやめ、育てることに力を入れるべきだろう。

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