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「 おい 幹部共 何 ボーっと見てやがんだよ はやく鶴蝶を殺せよ 」
イザナがそう言うも幹部の誰も動こうとしない
というよりは、動けなかった
そんな静かな雰囲気の中、パチンっ と鈍い音が鳴り響いた
Aがイザナの頬を思いっきり叩いた音だ
イザナは小声で いってぇ… と苦しんでいる
『 イザナ!!! わかるでしょ!? 幹部達じゃカクちゃんには勝てない!! 』
「 どけよ A オレはまだまだ やれんだよぉぉ 」
「 天竺の負けだイザナ!!! 」
涙目で叫ぶ鶴蝶にイザナは うるせぇぇ!! と叫び返した
ドンッ と音が鳴りAとイザナに ピシャ と血が飛んだ
『 カクちゃん!!! 』
「 ジャマなんだよ テメェらは 」
稀咲が鶴蝶を銃で撃ち抜いた
Aは うぉぁああ!! と走り出す鶴蝶を押すが、少し遅れてAも押されてしまった
ドン ドン ドン ドン と4発の銃声が鳴った
Aはその内の一発を食らったが残りの3発はイザナが食らっていた
そして、体勢を崩した3人は ドサッ とその場に倒れ込んだ
「 なんでっ…なんでテメェが…ソイツを庇う!!? 」
Aは視界がくらむ中で右隣にいるイザナに目を向けた
「 テメェら…何やってんだよ…ったくよ 手がかかる…体が勝手に動いちまった 」
『 イザナ! なんで庇ったの!? 』
「 好きな女守ろうとするのは当然だろ? 」
Aは痛い体を必死に動かしイザナの顔を見ると自然と出る涙に動揺した
イザナは優しく笑い 泣くなバカ と震える手でAの涙を拭った
「 マイキー…オマエに話しておきたい事がある 天竺の負けだ 」
「 ふざけんなっ オレが言うのはいい オマエがそれを言うな! 」
「 ハハ なんだよソレ…ワケわかんねぇ野郎だな… 」
「 イザナ…オマエの時代を創らなきゃいけないんだ!! それが王だろ!? イザナぁ 」
「 ……“オレら”の時代…だよ 」
『「 …え? 」』
こんな状況でもAと鶴蝶は耳を疑ってしまった
次第に弱々しくなるイザナの声にAの涙は止まらなくなる
「 ゴメンな A 鶴蝶…でもオレにはオマエらしかいないから 」
イザナの声は弱々しいはずなのにAと鶴蝶には強く優しい声に聞こえた
「 A…愛してる 」
『 私も愛してるよ 』
Aはイザナの唇にそっとキスを落とした
2人のキスはいつもイザナからだった
Aからのキスにイザナは少し驚くが幸せそうに笑った
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頭ン中お花畑(プロフ) - 最高でした…(涙) (3月7日 23時) (レス) @page16 id: 67d18bea8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:帆 | 作成日時:2022年9月22日 23時