彼氏の淳太くん【黄】

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タクシーに乗って

自分の家まで帰っている途中で





＜ お願いです

＜ 心配やから、家着いたら連絡してな

＜ ほんまに、ごめん





と、淳太くんからLINEが来た





あんなに酷いこといっぱい言って

傷付けちゃったのに


何でこんなに優しいんだろう


何でそんなに優しい人を

私は傷付けることしか言えなかったんだろう



そう思うと、また涙が止まらなくなった





着きました ＞

淳太くんは悪くないよ、ごめんね ＞





家に着いて返信をした瞬間に、既読になって





＜ 良かった

＜ また連絡します

＜ おやすみ





と、すぐに返信が来た





ちょっと、冷静になって考えたら


『今は話しかけんといて』

『風呂、入ってくる』

『もう、ええから』


そんな言葉は、全部きっと

淳太くんもいろんなことを思ってたのに

それを私に言って、傷付けないように



そう思ってくれてたんだよね

何回も何回も、自分の気持ちを抑えてたんだよね






私、どこまでバカなんだろう

今なら、分かるのに



淳太くんが、怒って当然なのに

あんな優しい人を怒らせて、悲しませて、傷付けて





もうダメだ、私

淳太くんの隣にいる資格ないよ…





何回、心の中で「ごめんね」って謝っても

泣いても泣いても泣いても


もう、どうしようもなくて





ついさっきまで、" 当たり前 " だと思っていたことが

淳太くんが一緒にいる毎日が


今は、すごくすごく遠くて





こんなに、大好きなのに

絶対になくしたくない、大切な人なのに





淳太くんの笑った顔が浮かんでは消えて

とにかく、涙が止まらなかった





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