静かな対立 ページ40
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｢あ！Aおはよう｣
｢エマ、レイ！おはよう｣
｢おはよう｣
1度自室に戻って再び階下に行こうとしている途中で、上がってくる2人に出会った。
｢どこに行くの？｣
｢ノーマンに会いに！話したいことがあって｣
｢話？｣
エマの言葉に首を傾げて、返ってきた言葉に耳を疑った。
｢私･･･鬼を殺したくないんだ。だから何かいい方法ないかなって思って｣
｢無いわ｣
即答する。
｢殺したくない、ってどういうこと？｣
｢だって、鬼も人間も一緒だよ！生きるために食べているだけ。私達と同じように家族や友達がいて同じように暮らしてる｣
｢でも奴らが食べるているのは人間なのよ？それでもそんなこと言える？｣
エマの顔が陰っていくのが分かる。
俯いた表情は見えないまま、その口が動いた。
｢それは嫌だよ。嫌なんだけど･･･でもっ、敵だからって本当に根絶やしにしていいのかな？｣
切羽詰まったようなエマの表情に、小さく息をつく。
｢エマ、エマが優しいのは私も知ってる。でも、エマだって鬼を殺しながらここに辿り着いたんでしょう？それなのに絶滅させたくないって、矛盾しないかしら｣
｢でも･･･っ！｣
｢綺麗事だけじゃこの世界は何も変わらない｣
言い返さなくなったエマに、少し罪悪感が湧いてくる。
でも、どうやってもこういう言い方にしかならないだろう。
｢エマ。私エマと言い争いたいわけじゃないの｣
｢分かってるよ。コイツのモヤモヤ解消しにノーマンに話しに行くだけだから｣
エマの肩に手を置いたレイがフォローして、聞いてきた。
｢Aはどう思う？｣
｢私？｣
そんなこと決まってる、と当たり前のように微笑んだ。
｢食用児のいない世界になるなら、みんなの為にもそれがいいわ｣
でも、と言葉を付足す。
｢私は鬼がいようがいまいが、どっちだって構わない。そこにノーマンがいればどんな世界だっていいの｣
シスターとしての役割の上での意見ならば、鬼のいない平和な世界がもちろんいい。
けれど、個人としての意見なら話は違う。
｢ノーマンの望む世界が、私の望む世界｣
｢･･･お前の意思は？｣
｢もちろんあるわ。ただそれが、全部ノーマンなだけ。私は何があってもノーマン側｣
だから、と黙ったままこちらを向くエマに目を合わせた。
｢お願いエマ、ノーマンの邪魔をしないで｣
｢Aっ･･･｣
｢たとえエマでも許せないから｣
困惑で揺れるエマの瞳を真っ直ぐに見る。
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おん - もうやめましたか…？ (2020年8月10日 14時) (
レス) id: 79df10e130 (このIDを非表示/違反報告)
レンリ - 戻って来て下さい！ (2020年8月9日 9時) (レス) id: cff600fdbd (このIDを非表示/違反報告)
奈津子(プロフ) - 更新お願いします！ (2020年5月10日 0時) (レス) id: 55bc886d22 (このIDを非表示/違反報告)
沙綾 - 新刊発売されてま〜す。続き楽しみにしてます。 (2019年12月14日 23時) (携帯から) (レス) id: cbd580bb22 (このIDを非表示/違反報告)
しらたまコ(プロフ) - もちもち桜餅さん» お返事遅くなってすみません(><)ちょうど再会編に手を出していたので、書き終わってからお返事しようと思っていました！無事に円満な再会を書けたので安心して読んでください(><) (2019年6月21日 1時) (レス) id: 579bce1089 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたまコ | 作成日時：2019年5月24日 1時
