Λ7214での生活 ページ17
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自室として与えられた部屋は、調度品も煌びやかで贅沢なほどだ。
シスター服も着替えるようにと渡されたのは、白のブラウスワンピース。
胸元のリボンに、ウエストから切り替えられたプリーツのスカート部分は上品だ。
Aはピーターのセンスに感心した。
朝食はピーターと一緒だったり、1人だったり。
日中はテストを受けたり、研究者の助手として新しい仕事をする。
夕飯はピーターと一緒に食べるのがルールとされた。
胸のチップもない新しい生活は、久しぶりに訪れた平和な毎日だ。
飼育監を目指さなくてもいいかな、と考え始めている。
出荷されたく無かったから、飼育監を目指すと決めた。
記録を破ると、イザベラと約束した。
だが、食幼児に脱獄されたイザベラはきっともう処分されているはずだ。
イザベラのいない今、約束のこともどうでもいい。
もともと、生き残ることが重要だった。
｢ここにいる方が安全だわ｣
GFの頃よりもテストは難しかったが、問題なくフルスコアを取れている。
ピーターさんも、研究者の大人達も皆親切だ。
ここの農園は、いわゆる研究所みたいなところで、優秀なクローンを作ろうとしている。
｢私には関係ない｣
誰が犠牲になろうと、関係ない。
私は私の命を守るだけ。
生き残ること以外に望みはない。
Aはそう思っていた。
｢みんなおはよう、アダムもおはよう｣
毎朝、食幼児達のデータを確認しに行く。
その中でもアダムはAに懐いていた。
Aが部屋に入ると近寄ってきて、いつも｢72194｣と認識番号を呼んでくれる。
｢22194｣
｢え？｣
｢22194･･･22194･･･｣
｢アダム、それは･･･｣
｢Aちゃん、どうしたの？｣
｢スミーさん。アダムが私のナンバーじゃない数字を･･･｣
｢あぁ、新しい子を見たんじゃないかな｣
｢そう、ですか｣
研究所の先輩でもあるスミーはAのうわ言のような返事に首を傾げた。
Aの口が動く。
アダムと同じ数字を何度か繰り返していた。
｢何か心当たりが？｣
｢いえ、何でもありません｣
返ってきたきっぱりとした言葉の違和感に、スミーはまた首を傾げた。
しかしAに深くを聞いたりはしない。
彼女はピーター・ラートリーに関する重要な人物だと認識している。
余計な事を口にして、上に報告されるのは避けたい。
スミーの脱獄計画は、Aに知られる訳にはいかなかった。
20190610
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おん - もうやめましたか…？ (2020年8月10日 14時) (
レス) id: 79df10e130 (このIDを非表示/違反報告)
レンリ - 戻って来て下さい！ (2020年8月9日 9時) (レス) id: cff600fdbd (このIDを非表示/違反報告)
奈津子(プロフ) - 更新お願いします！ (2020年5月10日 0時) (レス) id: 55bc886d22 (このIDを非表示/違反報告)
沙綾 - 新刊発売されてま〜す。続き楽しみにしてます。 (2019年12月14日 23時) (携帯から) (レス) id: cbd580bb22 (このIDを非表示/違反報告)
しらたまコ(プロフ) - もちもち桜餅さん» お返事遅くなってすみません(><)ちょうど再会編に手を出していたので、書き終わってからお返事しようと思っていました！無事に円満な再会を書けたので安心して読んでください(><) (2019年6月21日 1時) (レス) id: 579bce1089 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたまコ | 作成日時：2019年5月24日 1時
