土御門へ ページ9
ゴロゴロゴロゴロ…
女房「姫様。ついたようですよ。」
『そうみたいね。』
門番「先に土御門殿へ行っていただきます」
『えぇ…分かりました』 シュルッシュルッ… 殿女房「藤姫様。((夢主))様、来られました。」 藤「そうですか。こちらにお通しください。貴方が((夢主))様ですね。」 『そうです。改めまして、((夢主))と申します。』 藤「では、私たちも。私は星の一族の末裔。藤と申します。隣におられるのは橘 友雅殿 左近衛府少将をしておられます。」
友「美しい姫君よろしくたのむよ。」 藤「屋敷の庭におりますのは源 頼久(みなもとのよりひさ)と申す者にございます。」藤姫がそう言うとこちらに頭を下げた。 藤「((夢主))様の隣にいらっしゃる方は…」 『隣におりますのは、屋敷で女房をしていた音羽です。』 藤「そうでしたか。」 藤「では、先程の頼久は神子様が京にいらしていましたので土御門殿に住まっていただくさいに護衛役として頼久についてもらいます。」 『では、頼久殿が噂の武士ですか。』 藤「噂…」 『えぇ…とてもお強いと山奥にも伝わってきました。私も手合わせお願いしたいです』
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作者名：まな | 作成日時：2017年5月12日 23時
