淡い色でできたはなし ページ13
暗い、真っ暗な部屋で膝を抱える。
いま何時？
もう朝になった？
昨日の･･･今日の？
どっちでも、いいや。
茅野さん･･･
なんで、私を止めたの？
どうして？
見ず知らずの私を･･･
なんで、助けたの？
どうして？
ねぇ？
ゆっくり、ゆっくり回っていく思考が段々止まっていく。
恐ろしいほどの眠気が私を襲って、気を失うように、意識を手放した。
幸せに、色があるとは知らなかった。
私の記憶のなかで、あの頃は淡い色で作られている。
淡い、淡い、消えそうなくらい薄い色。
｢お母さん！ ただいまっ！｣
玄関のドアを開けると同時に入ってくる小さな子供。
黒い髪と白い肌を持った、可愛らしい少女だ。
｢おかえりなさい、愛華｣
｢あのねあのね、わたし、テストで百点とったの！｣
｢あら、偉いわねぇ｣
いいこいいこ。と頭を撫でてもらう。
にっこり笑って嬉しそうな少女とお母さん。
｢じゃあ明日は、愛華の好きなクリームパンね｣
｢ほんとう！？｣
ぱぁぁぁ、と顔が輝き始める愛華。
｢えぇ。本当よ｣
｢楽しみっ！｣
お互いに笑顔になって、明るい笑い声が家のなかに響いた。
その日の夜。
｢お父さんお父さん！ 見てみて！｣
｢おお、どうした愛華｣
｢今日ねテストが百点だったよ！｣
｢そうか。賢いなぁ愛華は｣
｢えへへへぇ｣
頭をわしわしと撫でられる。
お風呂上がりの黒髪はしっとりと濡れていた。
｢あら。おかえりなさい｣
｢あぁ。ただいま｣
｢あ、お父さんおかえりなさい！｣
三人で食卓に並ぶ。
｢｢｢いただきます｣｣｣
声を揃えてそう言って、食べ始める。
それも全部、淡い色。
消えちゃいそうな、淡い色。
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秋葉まこ - 雨飴さん» はいっ！お互い頑張りましょう！！ (2017年9月24日 10時) (
レス) id: 5673d41816 (このIDを非表示/違反報告)
雨飴(プロフ) - 「夕霧」さん» コメありがとうございます！ 描写は頑張っていたのでそう言っていただけると嬉しいです！ 自分のペースで頑張りますのでよろしくお願いします！ (2017年9月24日 10時) (レス) id: 91eb9af7ae (このIDを非表示/違反報告)
雨飴(プロフ) - 秋葉まこさん» 早速来てくださったのですか！？ ありがとうございます！ そう言ってもらえて良かったです。秋葉まこさんも頑張って下さいね！ (2017年9月24日 10時) (レス) id: 91eb9af7ae (このIDを非表示/違反報告)
「夕霧」(プロフ) - とても面白かったです！！。読みやすいし、描写もしっかりしていて、あと設定からおもしろいですし。これからも更新頑張って下さい (2017年9月24日 9時) (レス) id: c5d4c961eb (このIDを非表示/違反報告)
秋葉まこ - 自分のペースで頑張ってください！応援してます！！ (2017年9月23日 21時) (レス) id: 5682f31475 (このIDを非表示/違反報告)
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