だから彼はまた叫ぶ【BTS】 (ページ16)

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sideｰJK

待ち望んでいた夜が来た。
待ち望んでいたと言ってもあまりいい意味では無い。

少し重たい気持ちをため息とともに吐き出す。

ほんの少しだけ早歩きになりながら俺はナムジュニヒョンの部屋へ足を進めた。

コンコンコンッ

扉を叩き少し待つ。
開いた扉からはナムジュニヒョンでなくホビヒョンが顔を出した。

｢はーい、、

ってあれ？？ジョングク？？｣

｢お？？ホビヒョン？？ここナムジュニヒョンの部屋ですよね？｣

｢そうだよもしかしてジョングクもナムジュンに呼ばれた？｣

｢あ、そうです
Aヒョンの話がしたいって｣

｢そっか、じゃあ2人で待ってよう
呼び出したくせにナムジュナ居ないんだ｣

そう言って俺を部屋に招き入れるホビヒョン。

もしかして、ホビヒョンもAヒョンのこと知らないのかな？
だからナムジュニヒョンに呼ばれたとか？

自分だけじゃなかったという安心感がざわついている俺のこころを落ち着かせた。

いつもより固く感じるソファに腰を下ろし、静かな部屋を眺める。
いつもとは違った空気感が息をすることを拒んでいるようだった。

嫌な空間に耐えれなくなった俺はチラッとホビヒョンを見る。
ホビヒョンも俺と同じ気持ちだったのか俺の方を見つめていた。

1つ呼吸を整え、俺は声を出す。

｢、ホビヒョン｣

｢ん？どうした？｣

｢ホビヒョンはAヒョンのこと、何か知ってますか？｣

｢んー、まぁ、知ってるって言えば知ってるんだけど、、

それはナムジュナが来てから話そっか｣

ホビヒョンは力なく笑いながら、少し気まずそうにポリポリと頬をかいた。

ホビヒョンも何か知ってるんだ、
やっぱり俺だけ知らないんだ、

安心感で消えかけていた嫌な感情がまたさらに濃くなっていく。

さらに静かになった部屋。
静かな静かな居心地の悪い部屋。

そんな部屋でも自然と逃げ出したいとは思わなかった。