Sweet And Bitter Days (ページ34)

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機嫌取りページ34

you

車が見えなくなるまで手を振った後、マンションに向かって歩き出す。

ヒョクもリョウクも楽しい人だったおかげで素敵なランチの時間を過ごすことが出来た。

それに、道に迷ってしまった時に出会った天使ちゃん。

あっ、でも今思い返すと女神の方が合ってるかも‥！

とにかく、その彼女にまた会えたら良いなと浮かれ気分で家に着いた時、そう言えばドンへが仕事終わりに来ると言っていたことを思い出した。

‥やっぱり怒ってたよね？

昔からドンへって私に対してすごく厳しいっていうか、結構ハッキリ言うところがあって‥良く怒られてたんだよね。

Aは危なっかしい！

とか

Aが気付いてないだけで男は皆悪魔だ！

とか‥私を心配してくれてるものから意味不明なものまで。

きっと今日のお説教は道に迷った挙げ句、家に携帯を忘れ、約束の時間に遅れたことだと思う。

リビングのテーブルに置きっぱなしになっている携帯を見つけロックを解除すると″不在着信21件″の文字。

「あー‥、ドンへが怒るのも無理ないよね‥。」

脱ぎかけた上着を再び着るとそのまま鞄を持って外出することにした。

行き先はスーパー。

ドンへの好きなものを用意して待ってようという我ながらなんとも安易な作戦だ。

ドンへの怒った顔より喜んだ顔が見られることを願いながら、一つ一つ必要な食材を選んでいった。