Sweet And Bitter Days (ページ33)

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鈍いタイプページ33

DH

Aと別れた後の車内はなんだか普段と違う雰囲気が流れていた。

ヒョクもリョウクも何かを考えているのか、喋る気配がない。

DH「‥‥あのさ、さっきはごめん。俺おかしかったよな‥。」

なんとなくこの雰囲気は俺のせいな気がして、悪い流れを断ち切ってみる。

EH「あー‥、まぁ、確かにおかしかったけど‥気にしてないよ。」

ヒョクがそう言ってくれたのに対して、リョウクはやっぱりまだ口を開かない。

もしかして、リョウク怒ってる？

DH「リョウク‥怒ってる‥？」

不安になって身を乗り出すようにして謝る。

RW「Aってすごくモテそうだね。」

DH「‥‥へっ！？」

多分、声からして怒ってはなさそうだけど‥

拍子抜けな発言とAというワードに激しく動揺してしまった俺がいた。

RW「でも本人はモテてることに気付かないタイプだよね。」

DH「あっ‥えっ？いや‥そう‥だけど、よく分かったな‥？」

RW「学年に一人はいるタイプだよね、あはは！」

キャッキャッと笑っているリョウクは何が楽しいのかよく分からないし

Aのことを言い当ててしまったこともびっくりだ。

EH「Aって鈍感なのか？」

DH「えっ？うん。だから、昔は俺が悪い男が近寄らないよう守ってたけど‥。」

この時、俺はヒョクが″そっか‥″と意味ありげに言っていたことは気付かなかった。

きっと気付いていてもそれがどういう意味かなんて分からなかっただろうけど‥。