Sweet And Bitter Days (ページ28)

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歪んだ独占欲ページ28

DH

RW「じゃあ、Aは宿舎の近くに住んでるんだ？」

「うん。ドンへのおば様がその方が良いって。」

EH「でもドンへだけじゃ、頼りないだろ？Aなら俺たちのことも頼ってくれて良いから。」

アメリカで育ったことも影響しているからか、″ヒョク″と″リョウク″と何の躊躇いもなく呼ぶAにつられて、いつの間にかヒョクもリョウクも″A″と呼び捨てにして呼んでいる。

なんだかそれが俺は面白くなくて‥

Aは俺の幼なじみなのに、そんな俺と同じ位仲良くなった二人に嫉妬する。

終いには、連絡先まで交換する始末だ。

″何で連絡先を交換する必要があるんだよ″と喉まで出掛かった言葉を烏龍茶で飲み込む。

ドンファと言い、ヒョクやリョウクと言い、俺の周りには敵ばかりだ。

昔から俺はAにとって一番じゃないと気が済まないんだ。

それはAが恋愛対象じゃなくなった今も変わらなくて‥

歪んだ独占欲は健在だった。

そもそも元を辿れば俺の寂しがり屋な性格はAがいつも一緒にいたことが由来していた。

何をするのも毎日一緒だったAがいなくなったため、そこから俺の寂しがり屋は異常なまでに発達した。

DH「そろそろ行こう。仕事に遅れる。」

盛り上がる3人を遮るよう、少し大きな声を上げる。

デレデレしっぱなしのヒョクとキャッキャうるさいリョウク。

それ以上に許せないのが、すんなり打ち解けてしまっているAだ。

俺、メンバーにまで嫉妬とか‥大丈夫か？

RW「まだ早くない？」

DH「早くない。A送ってくから。」

一人でAを帰らせるわけないだろ。

″一人で帰れる″と言ったAだけど、聞く耳を持たない俺はもう一度″帰るぞ″と大きな声で言った。