34 ページ5
.
「ミンギュさん、Aさん、終了です！お疲れ様でした！」
A「ありがとうございました！」
MG「ありがとうございました〜」
撮影が終わって2人で撮影スタジオを出る。
私はいつもの通り私用の控え室に行こうとしたけれど、ミンギュに引き留められた。
MG「Aはこっちの控え室行こうね〜」
A「なんで、私の控え室はこっちだよ」
MG「お願い！今みんな撮影中だから俺1人じゃん」
A「控え室くらい1人で大丈夫でしょ」
MG「お願いだよ〜」
2人きりが危険なのに、ダメに決まってるでしょ。
何を言われても絶対行かないって決めていたのに、渡したいものがある、なんて真剣な顔をするから断れず、結局私はみんなの控え室に連れて行かれた。
A「早く済ませてね、向こうの控え室に行かなきゃ」
MG「あの子を見張るために？」
A「え？」
MG「…はい。俺がAに渡したかったのはこれだよ。まだ全部じゃないけど」
そう言って渡してくれたのは、私のピアスやブレスレット、帽子、ボナに奪われた物が入った紙袋だった。
ミンギュの言った通り、全部は揃っていないけど、もう二度と戻ってこないと思っていた物。
なんでこれをミンギュが？
全く状況を読み込めずにいると、ミンギュは私を強く抱きしめた。
A「わ、ちょっと、」
MG「なんで俺に助けを求めないの、ばか」
A「苦しいよミンギュ…」
MG「最近ハグできなかった分だよ、避けてたAが悪い」
そう言いながら私の頭を撫でる。
私の体温はすぐさま上昇。顔が熱い。
ぎゅっと強く私を抱きしめたままのミンギュの腕の中から解放されるまでにずいぶんと時間を要したせいで、私の心臓はバクバク大きな音を鳴らしていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1228人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ｻｸｻｸﾊﾟﾝﾀﾞ | 作成日時：2023年8月9日 7時
