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メイク室に戻るとスミンオンニは1人で私を待ってくれていた。
A「オンニ、私とボナのこと知ってたんですか？」
SM「そりゃわかるわよ。Aのテンションがおかしいし、何より、あの子はAのアクセサリーを身につけてたから」
A「気付いてたんですね」
SM「気付いてたのに助けてあげられなくて申し訳ないと思ってるわ…」
A「いえ、そんなことないですよ！気付いてもらえてただけで十分です！」
オンニは気付いて裏で動いてくれていた。
次のメイクさんを見つけてくれたのも、私の知らないところで指導してくれていたのも、スミンオンニだ。
その事実だけで私は守られていたんだと知らされる。
甘えてばかりになってしまって申し訳ない気持ちはありながらも、私はこれからも頑張らなければいけないんだと自覚した。
私はオンニが座っている隣の椅子に座った。
オンニのお腹はもうずいぶんと大きくなっていて、赤ちゃんが今にも生まれてきそうだ。
触ってもいいよ、とオンニから許可をもらって、恐る恐るお腹に触れると、ポコっとお腹が動いた気がした。
SM「赤ちゃんってね、話しかけたり歌を歌ってあげると、お腹の中でもご機嫌になるのよ」
A「え、聞こえるんですか？」
SM「そう、意外とお腹の中まで声が届くらしいの。だから、一曲歌ってみてくれない？」
スミンオンニからのお願いを聞かないわけにはいかない。
アカペラはいつも緊張しする。
でも今までで一番心を込めて、
この曲を歌うにはまだ少し早いけれど、オンニが喜んでくれたみたいだからよかった。
それに、オンニのお腹もさっきより少し活発によく動いた。
SM「ありがとう。これで頑張れそうだわ」
A「よかったです、オンニ。可愛い赤ちゃんと一緒に、元気に帰ってきてくださいね！」
SM「もちろん！Aの方こそ、ミンギュと楽しんでばっかりいないで、ちゃんと仕事しなさいよ？笑」
A「なんでそんなことまで知ってるんですか〜！笑」
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作者名：ｻｸｻｸﾊﾟﾝﾀﾞ | 作成日時：2023年8月9日 7時
