April shower 2 ［SEVENTEEN］ (ページ16)

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「……きて…起きて、A、」

誰かの声が聞こえる。
どうやらリビングの机に突っ伏して寝てしまっていたらしい。
肩にはタオルケットがかけられていた。
声の主は…

A「ウォヌオッパ…」
WN「すごくうなされてた。大丈夫？」
A「久しぶりにひどい夢を見ました…」
WN「あー、" あの夢 "？」
A「はい…」

デビュー当初、これでもかというほどひどく苦しめられた夢。
眠りについて" あの夢 "を見るくらいなら、徹夜で活動をしてしんどい思いをした方がマシだと思うくらいには、ずいぶんと私を苦しめていた" あの夢 "。
たまに自信を失った時や体調が悪い時には、いまだに" あの夢 "を見ることがある。

自信を持てなかった私自身に問題があることはわかっている。
でも、ナムジャに1人混ざって活動するのは今も当時もかなり異例だということもあって、良く思う人が少なかったのも事実。
色々な事案が重なって、当初はSEVENTEEN関連のコメント欄は、私へのアンチのコメントで溢れ返っていた。

A「最近見ることなかったのに、おかしいな」
WN「昨日、ミンギュと何かあったんだろ」
A「え？」
WN「見たよ、ミンギュがAの部屋に行くところ。やっぱり止めるべきだったかな。ごめん」
A「謝らないでください！悪いのは私ですから…」

すべては私のプロ意識の低さが原因で。
ウォヌオッパはもちろん、ミンギュも、何も悪くない。
悪いのは私。
関係ないウォヌオッパにまで気を遣わせて、本当に最悪だ。

A「ちょっと外に行って頭を冷やしてきますね」
WN「え、でも外は、」

神様は良くない行ないをちゃんと見ているらしい。
外は大雨だった。