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A「…！」
次に目を覚ました時には私を拘束する腕も、刺激が強過ぎる綺麗な顔も、ベッドの上から消えていた。
なんだ、やっぱり夢だったんだ。
よかった、現実だとしたら私、ミンギュと…
いやいや、ないない。あれは夢だよ。
よく寝てスッキリしたし、朝ごはんでも食べよう。
そう思ってベッドから立ち上がった時。
私は足元にあった何かを踏んだ。
A「わっ」
「痛っ！！！」
A「え！？」
私が踏んだのは、床に座っていたミンギュだった。
踏んでしまったせいで体勢を崩して、そのままミンギュの上に倒れ込む。
そのままミンギュに腕を回されて逃げられなくなった。
A「ぎゃあ！！なんで！！なんで！？！？」
MG「うぅ、うるさいよA〜」
A「だって、だって！！」
MG「もう、ちょっと静かにして」
A「うんっ！？」
ああ、また。
クルリと体勢を変えられて床ドン状態。
私、今日は悪い夢を見る日なんだ。
また部屋にミンギュがいて、ミンギュは私の口を塞いでる。
また、キスされてる。
そのせいで叫びたくても叫べない。
ミンギュが私の上にいるせいで、今すぐ逃げたいのに逃げられない。
さすがに息が辛くなってミンギュの胸をトントンと叩くと、やっと解放された。
MG「おはよ、A」
A「いや、私はまだ起きてない」
MG「え？どういう意味、」
A「これは悪い夢、夢だから！」
そう言ってベッドに戻って布団に包まる。
早く目覚めてよ、こんな夢、ダメだよ…
でもどうやってもこの状況が変わることはなくて。
しばらくするとミンギュが布団を捲った。
MG「A氏〜、いい加減夢じゃないってわかったよね〜？」
A「いや、これは夢」
MG「まだそんなこと言って笑 俺に触れられるんだから夢じゃないってことわかるでしょ？」
A「やだ、こんな夢みたいな話、あるわけない」
MG「あーあ、覚えてないんだね、せっかく昨日想いが通じたのに」
A「想いが通じた、って…？」
MG「そうだよ？俺たち両想いだもん」
覚えてないんだね…と悲しそうに言うミンギュ。
いやいやいや、え、なんで私の気持ち知って、いや、両想いって何！？
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作者名：ｻｸｻｸﾊﾟﾝﾀﾞ | 作成日時：2023年8月9日 7時
