傘なんてなくても：りょう , てつや ページ27
「Aちゃん、コンビニ行かん？」
『わ、いいね、私アイス食べたい！』
「じゃあ行こう」
『ふふ、りょうくんなに買うの？』
「んー俺もアイスにしようかなあ」
夜中になっても寝れなかった私たち
９月になって、ちょっとずつ冷えてきた外。思わず『さむ、』と呟いた私に気付いて、手を繋いでくれる。こうすれば暖かいだら、って笑った
“ Aコンビニ行こ、おでん食いたい ”
“ やっぱまだ暑いなあ ”
自分勝手で、あたしの気持ちなんて全然わかってくれなかった
あの人とは違うの
優しいりょうくんと手を繋いで、コンビニに入る。外よりも冷えている店内は誰も居なくて。店員さんもきっと中で休んでる。誰にも邪魔されることなく ゆっくりアイスを眺めて悩む。何かジュースも買おうかななんて考えながら、りょうくんを見つめた。優しい背中。好きだよって、ちゃんと言葉にしてくれるりょうくん。私は、私も、りょうくんが好きなの。
“ うわ、店誰もおらんやん ”
“ なんか変な気分だね ”
“ A何買う？ ”
“ あたし、お酒が良い ”
“ いいなあ！俺もそうしよー ”
少年みたいな笑顔を浮かべて あたしを見た後、お酒を選びはじめるてっちゃん。その顔、その手、その姿、全部。てっちゃんにしかなかった、あたしにはてっちゃんだけ、だったの。
「Aちゃん？」
『、ん？どしたの』
「大丈夫？ボーッとしてた」
『あ、ごめんアイス悩んじゃってて、笑』
駄目だな、私
アイスもジュースもお菓子まで買って、コンビニから一歩足を出したところで気付く。
『りょうくん、雨降ってる、』
“ てっちゃん、雨降ってる、 ”
思い出す、あの日が、駆け巡って
「中入ろう、傘買うから待ってて」
“ A、走れる？ ”
あたしの手を取って、走り出すてっちゃん
“ 転けんなよ！！ ”
「お待たせ、帰ろう」
私の手を包み込んで、１本の傘を差してくれるりょうくん
『ありがとう、』
“ ね、まって、はやい！ ”
忘れなきゃ、忘れたいの
「雨だから寒かったのかあ、」
“ 疲れた、あちー ”
『りょうくん、肩、』
「ああ、大丈夫だよ
Aちゃんは大丈夫？」
“ 風邪引くかやぁ ”
“ 早くシャワー浴びなきゃ ”
“ へへ、一緒に入ろ ”
一緒に浴びたシャワー、ぬるくなったおでんも
全部愛おしかった
りょうくん、私、本当はそんなに可愛くないの
『大好きだよ』
あたし、本当は、傘なんてなくてよかった
手を引いて、走り出してほしかった
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しんちゃれら(プロフ) - 両片想いがいいです！！楽しみにお待ちしてます〜！！ (2018年4月22日 2時) (
レス) id: 15c8650888 (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - しんちゃれらさん» ありがとうございます！としみつとは付き合っているor両片想いどちらでしょうか？？ (2018年4月21日 18時) (レス) id: 1769f34929 (このIDを非表示/違反報告)
しんちゃれら(プロフ) - はじめまして！楽しく読ませてもらってます！リクエストなのですが、としみつからギターを教わる感じのお話が読みたいです。お暇な時に書いていただけたら嬉しいです！！これからも更新頑張ってください！ (2018年4月21日 16時) (レス) id: 15c8650888 (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - はらさん» すみませんでした！！新作作るときよくやってしまうんです……ありがとうございます！ (2018年4月20日 17時) (レス) id: 1769f34929 (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグ外し忘れていますよー違反行為なのでちゃんと外して下さいねー (2018年4月18日 22時) (レス) id: 40acaaaa61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みぃ x他2人 | 作成日時：2018年4月18日 22時
