9話 ページ9
大先生から逃げ切り外周をぐるりと回って別の窓から室内へ戻ったショッピは、ロボロの部下たちが見ているであろう監視カメラを避けながら自らの部屋へとたどり着く
そして部屋に入るとガチャリと鍵を閉めて私を降ろし、自分の耳元を触りながら
syp｢チッ、大先生速攻でトントンさんにチクリやがった…。｣
と恨めしそうに呟く
その時私は自分の耳にインカムが付いていないことに気付いた
体が縮んだ時に外れたか、はたまたショッピに担いで逃げられている時にでも落としたか、どっちにしろ自分から位置を教えて助けを呼ぶ事はできそうにない
『……トントンかぁ。多分私もお説教だろうね。この騒動の元凶だし。』
syp｢予期せぬロリに動揺して思わず連れてきちゃいましたけど、これからどうします？｣
そう言いながら私の頭を撫でるショッピ
『予期せぬロリって何よ。勝手にパワーワード生み出さないで。私は解放してくれさえすればそれでいいよ。自分でロボロの所行くし。』
syp｢子供一人だと危ないですよ。｣
『これでも君より年上だよ。あとそろそろ頭撫でるのやめてくれない？』
そう言ってはみるもののショッピは一向に私の頭から手を退ける気配がない
『本来ならロボロに撫でてもらう予定だったのに、おかしいなぁ。』
syp｢急な惚気ですか。｣
うわー、と言いながら頭を撫でる手が少し止まる
『そもそもコレがあの薬を作ろうと思った理由だからね。』
syp｢それでここまで近しいものが作れるAさんは凄いですね。｣
雑談をしてだいぶ落ち着いたようで、ある程度話は聞いてくれるようになったショッピに私は再度交渉を持ちかける
『ねぇ、私をロボロの所まで連れてってよ。トントンに見つからないようにさ。』
syp｢俺のメリットは何ですか。｣
『その後トントンに全部説明した上で、ショッピはお咎め無しにして貰えるように交渉する。そもそも私が作った薬が原因だし、そこまで大事は起こしてない今なら多分許してもらえると思うよ。』
どう？と言ってショッピを見上げる
普段見下げている分新鮮だ
ショッピは｢ンﾞッッ…！｣と一瞬唸り声のような何かをあげた後
｢……………………分かりました。それで呑みましょう。｣
そう言って私を抱えると自室の鍵を開け、周りを見回したあと私たちはロボロの部屋へと向かうのだった
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餅之助(プロフ) - まりあさん» 嬉しいコメントありがとうございます！とても励みになります！ゆっくりとではありますが頑張って更新していきますので、楽しんで頂けましたら幸いです！ (2月4日 20時) (
レス) id: 9cabb3db88 (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - すごく素敵な文章で読みやすいです。更新頑張ってください！ (2月4日 19時) (レス) id: e29621fb11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：餅之助 | 作成日時：2024年1月27日 1時
