7話 ページ7
手や足の先にはまだ少しビリビリと痺れた感覚はあるが、試しに手を握ったり開いたりしてみると思った通りに動かせる
万が一を想定して着ているシャツのボタンを上までしっかり留めていたおかげで、服がはだけてあられも無い姿を晒すことも無く、少々袖は余るが問題ない
『2人とも見て！どうよこれ！想定してたよりちょっと小さいけど、体に異常もない。成功でいいんじゃない？』
薬が上手くいったと確信した私が自慢をしようとショッピと大先生の方に向き直ると
syp｢…………………。｣
ショッピの様子が少しおかしい
先程チラ見をした時は呆然と立ち尽くしているだけだったショッピ
だが今は
心底愛おしいものを見つめるような恍惚とした表情をしている
『あれ、ショッピくん？大丈夫？』
そう言ってショッピに近付こうとした瞬間
ut｢まっ、マズイ！Aちゃん今すぐ逃げて！！｣
真っ青な顔をした大先生が私に向かって言う
『え？』
syp｢ろ……。｣
『……ろ？』
syp｢……………………………………Aさん。美味しいケーキでも食べに行きませんか。奢るんで。｣
『えっ？今から？なんで急に……うわっ！』
急に何を言い出すのかと混乱している私を抱えて医務室を出ようとするショッピ
ut｢待てショッピ！冷静になれ！その子はAちゃんやぞ！成人しとるし、お前より年上なんやぞ！！！｣
syp｢つまり何しても合法って事やないですか！！邪魔せんとってください！！！｣
何が起こっているのか何一つ理解出来ていない私を放ったらかしにして2人は口論を始める
『ねぇ、何？2人ともどうしたの？』
syp｢Aさんは気にしなくていいんですよ。大丈夫です。俺が守ります。｣
ut｢今この場においてはAちゃんにとって一番危険なんはお前やって！！｣
syp｢なんですか。喧嘩なら買いますよ。大先生になら負ける気しないんで。｣
ut｢もー！何でこんなことになるん！？こんななるなら巻き込まんかったら良かったぁ！！｣
若干涙目になりながら扉の前に立ちショッピを阻止しようとする大先生
何故か私を抱えたまま臨戦態勢のショッピ
そして何も理解出来ず抱えられたままの私
完全に修羅場
何も知らない人が入ってきたらどうするんだ
もしかして薬がなにか失敗していたのだろうか
私の見えない部分で何かが起こっているのだろうか
喧嘩ならいくらでもしてもらっていいから
頼むから理由を説明してくれ
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餅之助(プロフ) - まりあさん» 嬉しいコメントありがとうございます！とても励みになります！ゆっくりとではありますが頑張って更新していきますので、楽しんで頂けましたら幸いです！ (2月4日 20時) (
レス) id: 9cabb3db88 (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - すごく素敵な文章で読みやすいです。更新頑張ってください！ (2月4日 19時) (レス) id: e29621fb11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：餅之助 | 作成日時：2024年1月27日 1時
