6話 ページ6
新たに｢面倒くさい｣よりも｢ロボロの反応が面白そう｣が勝ったショッピを加えた私達は最後の確認にうつっていた
『さっき確認したけど、ロボロはもう自室に戻ってるらしいよ。あとはこの薬を飲んで乗り込むだけだけど、まだ人では試してないからもしかしたら何か違う作用が出るかもしれない。下手したら自我を失う可能性もある。だからその時はそれぞれ2人に渡した解毒剤を飲ませて欲しい。ここまで大丈夫？』
ut｢うん。大丈夫やで。僕一人やとちょっと不安やけどショッピくんが居るならなんかあってもいけるやろ。｣
syp｢流石に男二人がかりですし、Aさん1人くらいなら何とか出来ると思いますよ。任せてください。｣
若干人任せ気味の大先生と少々わくわくが隠せていないショッピ
だが彼らだって仮にも軍人、その上幹部だ
医務室にこもり運動不足気味の私程度ならなんとでも出来るだろう
『頼もしいね。とはいえ万が一の保険だから、基本は問題があっても自分で解毒剤飲めるし、相当なことがなければ大丈夫なはず。』
そう言って薬が入った小瓶の蓋を開ける
『背が縮むって事は骨も縮む訳だから相当痛いだろうけど、まぁそれも覚悟の上。ふぅ…………南無三！！』
そう気合を入れてからグイッと小瓶の中の薬を飲み干す
独特なシロップのような甘い味がする
『…………………っぐ…ゔぁ…っ！！』
その瞬間、全身に経験したことの無い激痛が走る
骨が軋み、全身を棍棒で殴り粉々に砕かれているような感覚がして身体中から汗が吹き出る
ut｢Aちゃん！大丈夫！？めちゃめちゃ苦しそうやけど！？｣
syp｢大丈夫……では無さそうですけど、骨が縮むならかなりの激痛でしょうね……。｣
座っていた椅子から転げ落ちても、2人に声をかけられても、そんなことを気にしている余裕すらない
せめて周りに事件か何かだと勘違いされまいと、声だけは抑えようと用意していた手拭いを口に突っ込み、噛んで声を押し殺す
『ゔぅ〜〜……っっ！！！』
バタバタともがいて気休めでも何とか痛みを和らげようとする
体感では数時間程苦しんでいたような感覚
徐々に痛みが引いて行き、床に座り直すと伏せていた顔をチラリと上げてみる
こちらを見て呆然とするショッピと、私とショッピを交互に見ながら青ざめている大先生
あぁ、座っていてもわかる
視点が低い
想定したよりも僅かに低い気はするが
何はともあれ、薬は成功したみたいだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
餅之助(プロフ) - まりあさん» 嬉しいコメントありがとうございます！とても励みになります！ゆっくりとではありますが頑張って更新していきますので、楽しんで頂けましたら幸いです！ (2月4日 20時) (
レス) id: 9cabb3db88 (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - すごく素敵な文章で読みやすいです。更新頑張ってください！ (2月4日 19時) (レス) id: e29621fb11 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：餅之助 | 作成日時：2024年1月27日 1時
