第2話 ブランキーなヤンキー弟�� ページ4
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翌朝登校すると、私の席に京極兄が座っていた。
『あの、京極くん......』
声をかけると、兄とその横に立っていた弟が同時に反応した。
尊人/竜｢......？｣
『あ、えっと......』
尊人｢ややこしいから下の名前で呼べ｣
『じゃあ、京極兄と京極弟で......』
竜｢それ、名前じゃねぇし｣
尊人｢俺は尊人で、こいつは竜な。俺はちょっくらダブってけど、呼び捨てでいいからな｣
『......はい…』
なんか流れで名前呼びになっちゃったけど、まあいっか。
京極......じゃなくて尊人と話していると、竜が何か言いたげな顔をしている。
竜｢......あんたは？｣
『え？』
竜｢......名前｣
『あ......天堂A。』
相手の名前を知ったんだし、私が名乗るのは当たり前か。
尊人｢じゃあAでいいな｣
『......うん......』
それにしてもグイグイ尊人のペースに巻き込まれている感じがするのは気のせいだろうか......。
尊人｢で、なんか用か？｣
『あ......そこ、私の席なんですけど』
尊人｢ん？......あー、わりぃわりぃ！前の学校でこの席だったから、なんか間違えちまうんだよなー｣
尊人は頭を掻きながら、隣の席へ移動した。
意外と素直だ。
ーーーーーーーーーーーーーーー
1限目授業の開始時刻が近づき、竜も私も後ろの席に腰を下ろす。
よく考えてみると、私の席ってなかなか緊張感のある席なのかも。
横は尊人で、後ろは竜っていう......。
そんなことを思いながら鞄から教科書を出していると......、
尊人｢あれ、ねーぞ......？
おっかしいな......｣
隣で尊人が鞄を引っかきまわしていた。
なんだなんだ、まさか忘れ物か。
尊人｢やべぇ、教科書忘れちまった......。A、わりぃけど見せてくんね？｣
『......いいけど......』
尊人はガタガタと机を動かし、私の机にくっつけた。
うん、漫画でありそう。
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作者名：akane__89 | 作成日時：2022年4月24日 11時
