天堂光輝の妹は京極竜に恋をした【PRINCE OF LEGEND】 (ページ30)

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第16話竜へのラブレター！？① ページ30

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男たちにどんどん距離を縮められる中、竜が顔を少しだけ後ろに向けて、私に囁く。

竜｢......逃げるぞ｣

そして竜は私の手を握って走り出した。

『えっ、ちょっ......！』

他校の生徒｢てめぇ、逃げる気か？待てーっ！｣

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近くの路地に逃げ込んだが、彼らは諦めずに追いかけてくる。

竜｢こっちだ、急げ｣

私たちは狭い路地を駆け抜ける。

『......っ、』

竜にぎゅっと握られている手が、次第に熱く感じて──

ドキドキと高鳴る胸の鼓動を感じながら、私は必死で竜について行った。

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『はぁ、はぁ......』

私たちは路地を通り抜け、川沿いの土手まで走って来た。

竜｢はぁ......、なんとかまけたみたいだな。ここまで来れば大丈夫だろ｣

『......こんなに走ったの......小学校の時以来かも......』

竜｢疲れたよな。ちょっと休んで行くか｣

竜はそこまで疲れていなかったようだが、私を気遣ってそう言ってくれた。

うん、それはありがたいんだけど......

『竜、あの......手......』

竜｢えっ？......あ......！｣

竜は耳まで真っ赤になって、パッと手を離した。

竜｢わ、わりぃ......｣

『ううん......』

2人して照れながら、土手の芝生に腰を下ろす。

『ねぇ、さっきの人たち、知り合い？』

竜｢ああ、前に喧嘩吹っ掛けられて......その時俺らがぶっ飛ばしたから根に持ってんだよな｣

話を聞いて、ヤンキーも色々大変なんだなぁ......と思った。
竜と初めて会った時も確か喧嘩の後だったし。
毎日が喧嘩の日々、って感じか。

竜｢はっきりケリつけてもよかったんだけど......｣

『......けど？』

竜｢Aになんかあったらマズいと思って、それで逃げたんだ｣

『！！......竜......ありがとう。
でも、大丈夫なの？また絡んできたりとかしない？』

竜｢心配すんな。兄貴ほどじゃねーけど、俺だって本気出したら、あのくらいあっという間にぶっとばせるっつーの｣

やっぱり竜もバリバリのヤンキーだ......。

私は改めてそう思うのだった。

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