シンデレラは靴を履く。《Ryosuke.Y》

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にな「あーAいたー！」









「あ、にな！どこ行ってたの？」









にな「それはこっちのセリフ！あれ？その人…」









になはしばらく光を見つめる。









になはわかるはず。









だって前、隣のアパートに住んでたもんね。









にな「あれ、なんかその人…





男の人なのにあの、なんだっけ…あの女優さんにすっごく似てる」









そこ？









になは光だとは気づいてないみたい。









「にな、この人光」









にな「え、光？…あ、久しぶり」









随分と薄い反応で。









光「久しぶり、にな」









になと光が話しているのを私はただ見つめていた。









その時、かかとあたりにジリジリと痛みがあるのに気がついた。









なんだろ。








まあいいや気にしなくて。









その時の私は白の靴下を履いていた。









血が滲んでいるのも知らずに。









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私が血が滲んでいると気づいたのはになと歩いている時だった。









光にLINEを聞いて、涼介たちを探しに行っている時、かかとあたりの痛みに耐えきれず、見たら悲惨な状態。









にな「なんで履きなれない靴履いてきたの」









になは絆創膏を貼ってくれた。









「ありがと」









私が履きなれない靴を履いてきたのは、新しい靴を履いてみたかったから。









というのは口だけの理由で、









ちゃんとした理由は、









涼介にいつもより可愛く見られたかったから。









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