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「マンちゃん！」
「言っただろ、この子はまだヒトじゃない。今のも自分の取り分の飯取られると思って噛み付いたんだろ」
「……なるほど、確かにヒトじゃないですね」
「いたた、顎の力が子供と思えないんだけど。大先生もう少し優しくしてくれない？」
今さっきで、たくさんの知らない人に囲まれて落ち着かなかったのか。少し興奮気味だ。落ち着かせなきゃ。
「ごめんなA、驚いたんだよな。だけど噛み付いたらダメだ、ここにいる人はみんなAに危害を加える奴らじゃないから」
言葉を交わせなくても分かる、疑惑の目。
初めて出会った時は、状況的にあの中で俺が一番強いと思ったから俺に従うようになったんだろうけど……今の状況だと力の上下関係がわかってない。
作法やマナーよりも上下関係を刷り込んだ方がいいかな……。
色々考える俺よりも、負傷したオスマンの方が行動が早かった。
オスマンはAの前にしゃがみ込み目線をしっかり合わせた。
「急に触ろうとしてごめんね、ビックリしたよね。俺はオスマン、よろしくめう〜」
警戒しているAはただただ睨みつけるが、先程傷つけては行けないと言われた手前どうしたらいいのか分からず困惑している。
せめて助け舟を出すか。
「A、仲間がごめんねって謝ったら良いよって許してあげるんだ」
「ゆる、す……？」
「大丈夫だよ、怒ってないよって教えること。もしかしてAは怒ってる？」
少し考えたAは小さく首降るとオスマンに向き合う。
「良いよ、Aゆるすよ。オ、オス……」
「オスマンめう」
「オスマンゆるすよ。Aごめんね、手いたい、ごめんね」
オスマンはまさか謝られるとは予想してなかったようで、狐のような目が少しだけ見開かれた。
「いいよ、俺もAを許すよ。じゃあ握手しよっか」
「あくしゅ……」
「うん、仲良くなる時はね、手と手を握るんだよ、ほら」
差し出されたオスマンの右手。Aはゆっくりと手を伸ばす。
焦らず、Aから触れるまで、ゆっくりと時間が流れる。
そして二人の手が触れ合う。傍から見てもAはかなり強い力で握りしめる。
「Aっ、ちょっと痛いよ」
「いたい？ ごめんね……」
「うん、この位優しく握ってくれると嬉しいめう。これで俺たち仲良しめう〜」
Aの表情は変わらないが、目からは警戒の色は既に消えていた。
恐らくオスマンにのみだろうけど……。
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夏目(プロフ) - その意見に僕も賛成ですね！納得出来ます。 (2018年10月14日 18時) (
レス) id: 6f15b8d456 (このIDを非表示/違反報告)
salty*(プロフ) - その意見好きです。同じ思考の方がいて安心しました。 (2018年10月14日 13時) (レス) id: a689761f76 (このIDを非表示/違反報告)
水無月みなと(プロフ) - 作者様がどこまであの件を知っているのか定かではないのですが、あの件についてはタイミングが悪かったとしか言いようがないかと思います。長文失礼致しました。 (2018年10月14日 12時) (レス) id: 14b86691aa (このIDを非表示/違反報告)
水無月みなと(プロフ) - コメント失礼します。某生放送の件ですが、knさんがなにを見たのかははっきりしておりません。もちろん、作者様がおっしゃっているDV系のを見たという可能性はないとは言い切れませんが、少なくとも本人の口からはなにを見たとは言っておりませんでした。 (2018年10月14日 12時) (レス) id: 14b86691aa (このIDを非表示/違反報告)
レディ・トリカワ(プロフ) - ねねさん» 初めまして、誤解があったようですみません。BLのことを特殊性癖と書いた訳では無いのです、DV系の話だったと聞いたので特殊性癖だなぁと思い今回そう表記しました。不快に思われたようですみません。私自身はBLはむしろ好きで書いています。 (2018年10月14日 11時) (レス) id: ef467aa87d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レディ・トリカワ | 作成日時：2018年9月20日 11時
