犬、じゃありません。 ページ3
《おう、ひとらんか。どうした奇襲でも受けたか》
『グルッペンに頼みがあるんだけど、新しくペット増やしていい？』
《……面倒みきれるのか？》
『たぶん今まで以上に利口な子だよ』
《まぁ面倒をみきれるなら構わん》
「ほら、録音にも残ってるでしょ？」
当てつけるように録音をもう一度再生する。同じ言葉が静まり返った食堂に響く。
一般兵が飲み食いする食堂とは別の広間で幹部限定の宴会が模様されている。Aは俺が与えた皿で食事にがっつき、他は一言も発さずフリーズしていた。
Aには食事の作法も教えなきゃな。
「い、いやいやいやいやいやいや〜〜〜？ え、と……げどちゃん、ベットって言ったよね？」
「うん、ペット。外道丸と変わらないよ、どうしたの大ちゃん」
「どうしたのちゃうやろ、ひとらん倫理観どこに置いてきたん」
トントンまで酷い。人並みの倫理観はある、だから食事は皿でやっているんじゃないか。
「ひとらんさんええか？ ペットの定義ってな可愛がって飼う動物やで？ この子はペットちゃうやろ」
「エミさんはAが人に見える？」
あ、Aって言うんやな〜とオスマンだけがにこやかにAを観察していた。
「少なくとも私にはサル目ヒト科ヒト属、二足歩行の哺乳類に見えますが」
「俺には、まだヒトには見えないかな」
「まだ、と仰いますと？」
「見てくれはヒトだけど、中身はヒトじゃないよ。正確な年齢はわからないけど、少なくともここまで成長している子が知識も、教養も、ルールも、道徳も、倫理観も理解していないなんて、少なくともヒトじゃないでしょ」
「では獣、と？」
獣ってのが一番似合う言葉だ。今のこの子にとっては。
「えーでも可愛い顔してるよ？ ひとらんの勘違いとかさー……」
「オスマンやめっ！」
俺の言葉は間に合わず、Aはオスマンの手に思いっきり、文字通り噛み付いた。
飯を取られると思ったのか。
「い゛っつ……」
「A離せ！」
幸い俺の命令ですぐ離してくれた。が、オスマンの手からボタボタと血が流れる。
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夏目(プロフ) - その意見に僕も賛成ですね！納得出来ます。 (2018年10月14日 18時) (
レス) id: 6f15b8d456 (このIDを非表示/違反報告)
salty*(プロフ) - その意見好きです。同じ思考の方がいて安心しました。 (2018年10月14日 13時) (レス) id: a689761f76 (このIDを非表示/違反報告)
水無月みなと(プロフ) - 作者様がどこまであの件を知っているのか定かではないのですが、あの件についてはタイミングが悪かったとしか言いようがないかと思います。長文失礼致しました。 (2018年10月14日 12時) (レス) id: 14b86691aa (このIDを非表示/違反報告)
水無月みなと(プロフ) - コメント失礼します。某生放送の件ですが、knさんがなにを見たのかははっきりしておりません。もちろん、作者様がおっしゃっているDV系のを見たという可能性はないとは言い切れませんが、少なくとも本人の口からはなにを見たとは言っておりませんでした。 (2018年10月14日 12時) (レス) id: 14b86691aa (このIDを非表示/違反報告)
レディ・トリカワ(プロフ) - ねねさん» 初めまして、誤解があったようですみません。BLのことを特殊性癖と書いた訳では無いのです、DV系の話だったと聞いたので特殊性癖だなぁと思い今回そう表記しました。不快に思われたようですみません。私自身はBLはむしろ好きで書いています。 (2018年10月14日 11時) (レス) id: ef467aa87d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レディ・トリカワ | 作成日時：2018年9月20日 11時
