きみに一生分の驚きを8 ページ9
己の主を先に逃がし、鶴丸は何千もの遡行軍の前に立ちはだかる。
誰がどう見ても四面楚歌だった。
鶴丸は全方位を時間遡行軍に囲まれ、絶えず攻撃を受け止めている。いくら錬度が高い極の刀剣といえど、ここまでの数では競り負けてしまうこと間違いなしだった。
「は、待てよ。お前たちの相手は俺だろう」
たとえ手足が千切れても、主の元へは行かせはしない。
手足が使い物にならなくなったのなら口で戦えば良い。
人よりは頑丈なのだから、その程度でやられる鶴丸でもない。
ただ、時間と共に疲労は蓄積されてゆく。
敵の大太刀が鶴丸の皮膚を破り、肉を破り立っているのもやっとの斬撃を喰らわせた。
「はは、これじゃあ本当に鶴みたいだ」
鶴丸は己の血で真っ赤に染まった戦装束を見つめて苦笑した。
正直鶴と言えるほどきれいなものでもなかった。自分の腕がなぜ今もくっついているのか不思議なほどだ。半刻しか戦っていないのに、敵の重い攻撃を喰らい続けた右腕は、もう感覚がない。
「こんなところで負けたら、国永の名が廃るよなぁ」
口先だけは達者だ。なのに、もう刀を握る力が入らなくなっている。
これが「折れる」というやつか、と鶴丸は喀血しながらぼんやりと霞む頭で考えた。
「鶴丸しゃん！」
「は、かた」
「助けに来たばい！」
満身創痍の鶴丸を博多の小さい身体が受け止める。
博多は鶴丸を傷付けないように優しく。でも離さないようにしっかりと抱え込むと、敵の蔓延る戦場の中心地を駆け抜けた。
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もちごめ(プロフ) - ミケプリンさん» ミケプリンさまいつも本当にありがとうございます！鶴丸推しになっていただけて嬉しい限りです😊続編も近々公開予定ですので、そちらでも是非是非よろしくお願いします！ (2022年10月16日 23時) (
レス) id: 2c19e184ee (このIDを非表示/違反報告)
ミケプリン(プロフ) - 続編楽しみにしてます！これからも応援してます！今となっては鶴丸推しになってしまったので更新されるのが楽しみになってます！もちごめ様のペースで頑張ってください✨ (2022年10月16日 20時) (レス) @page44 id: 2326f32420 (このIDを非表示/違反報告)
もちごめ(プロフ) - ミケプリンさん» こちらこそ楽しみにしていていただけていたなんて嬉しい限りです！いつも応援ありがとうございます！こちらでもよろしくお願いします✨ (2022年10月3日 19時) (レス) @page7 id: 2c19e184ee (このIDを非表示/違反報告)
もちごめ(プロフ) - 柘榴さん» ありがとうございます！こちらでもよろしくお願いします〜！！もちごめも鶴丸推しなので柘榴さまや他の鶴丸推しの方々にキュンキュンしてもらえるように校正に力を入れていきます！笑 (2022年10月3日 19時) (レス) id: 2c19e184ee (このIDを非表示/違反報告)
ミケプリン(プロフ) - 続編おめでとうございます！楽しみにしてました！ (2022年10月3日 18時) (レス) @page7 id: 2326f32420 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちごめ | 作成日時：2022年10月3日 14時
