【刀剣乱舞】彼方の銀世界できみと眠る3【鶴丸国永】

　9-6 神域 ページ29

「俺は、どうすればいい？」




なに、簡単なことだ。と鶴丸国永は俺の本体を調べるようにじっと見つめる。

うん、やっぱりそうだな、と奴は一人納得したように頷いた。





「きみの本体、時間遡行軍の穢れでいっぱいだ。
このままじゃ顕現することもままならんだろうよ」




だから、きみはあそこで身を清めろ、といつの間にか背後に広がる社を指差した。




「あれは？」



「あれは俺の、本霊鶴丸国永の神域だ。
神域で身を清めれば、きみの穢れも取れるだろう」





なるほど、仕組みは良くわからないが本霊・鶴丸国永の神域にいれば俺の身体に纏わりついた穢れが禊祓えるということらしい。



「そうだな、半年ってところか？
まあ。ただでさえもきみ、一応折れてるんだからな。治療含めて神域で大人しくしてろ」


　と気が付いたら本霊鶴丸国永の神域に閉じ込められていた。




俺が俺自身の神域から抜け出せないってどんな冗談だよ、と頭を抱えたが、まああいつの言うとおり半年経てば出られるだろうと前向きに考えた。





神域でディズニープリンセスよろしく、小鳥やら兎やら動物と戯れ、草花など多くの植物に触れ霊力を回復していればあっという間に月日が経過していた。





一面に広がる緑の絨毯の上に倒れ込み、俺とよく似た黄金の瞳を持つ白猫とぺんぺん草で遊んでいるとようやく迎えが来た。






「お？なんだ、すっかり馴染んでるじゃねぇか」




「……もしかしてもう半年経ったのか？」







そうだ。きみが三日月と同じように隠居生活を満喫してる内に現世では半年経ってたんだぜ。と鶴丸国永は俺が手に持つぺんぺん草を引ったくって笑った。

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