黄色3 (ページ5)

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Yamato.s

広夢さんのことがあってからまだ一年も経っていないのに

そんなAに気安く
元気？なんて聞くのは何か違う気がして

次の言葉を探そうとする俺を
Aは、ぎこちなく笑った

「お通夜も葬式も、何にも行けなくてごめん。」

誰の、と名前を出すのは少しだけ憚られた

『忙しいの分かってたから。気にしてないよ。
お花だって送ってくれてたじゃん。』
　

本当に気にしてなさそうに、
普通の顔で水を飲んでいるAに

俺は、普段の動画での自分が嘘みたいに
何も言葉が浮かばなかった

聞きたいことは山ほどあるのに
何をどこから、どう聞いたら良いのか分からなかった

『…そんな腫れ物に触るみたいな顔しないで。(笑)

そっちのが傷付く。』

そんな俺を見て、冗談めかしたように軽く言いながらも
Aは少し寂しそうに笑った

「ごめん…」

『ほらー、また謝る。』

ほんと大丈夫だから、とAが言うから

俺はずっと気になっていたことを尋ねた

「…じゃあなんで、、

『え？』

『何で、さっきからそんなぎこちなく笑うの？」

『…。』

「今日会ってから今までずっと。
だから、まだ吹っ切れてないような気がして。」

『…そんなことないよ。(笑)』

「それ。何でそんな苦しそうに笑うの？
なんか抱えてるものがあるんじゃないの？」

Aは、俺の質問には答えることなく
俺の視線から逃げるように、また水を飲んだ

そこでちょうど頼んでいたセットが来て
話は一旦終わりになった