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Yamato.s
その後撮影をして、その合間に空き時間ができると
ゆうたが徐ろに俺のところに歩いてきた
ゆた「さっきのあの気持ち悪い笑みは何?」
「え、俺そんなキモかった?」
ゆた「だいぶ。背もたれにのけぞって、
携帯片手にニタニタしてた。」
「…それは客観的に見たらきしょいな。(笑)」
ゆた「好きなの?その子のこと。」
「いや…ただまあ、気になる子ではある。」
ゆた「側から見たら、
さっきのは気になるってレベルじゃなかったけどね。」
好き、なのかな
俺の中でまだ、Aのことを
はっきり好きだともそうじゃないとも言い切れない感じで
そこは未だに曖昧なままだった
「俺も良く分かんない。」
ゆた「何でお前が分かんねんだよ。(笑)」
ゆうたはしばらく何かを考えるように黙った後
再び俺に話しかけてきた
ゆた「今ってまあそれなりに忙しいやん。」
「うん。」
ゆた「その中で考えてる時間どんくらいある?」
「今は、うーん…あんまないかも。」
考えることがいっぱいあると、
Aに対する気持ちの答えについて
ちゃんと考える機会もなかった
けど、時間なんてわざわざ作らない限りは永遠にないから
結局は今の、たまに電話したり会ったり
ちょこちょこLINEしたり
そんな関係に甘んじていているのが答えなんだろうけど。
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作者名:沙耶 | 作成日時:2023年1月16日 22時