もしもね。 (ページ14)

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なんとか眠った樹をカニューラが絡まらないように寝室に寝かせ、SpO2モニターを装着。

寝るといつもSpO2が低下してしまうので、睡眠時にはいつも装着しているが、体調が悪いと呼吸状態もいつもより悪くなってしまうので注意しなければならない。

優「91％…、まぁまぁか…。」

もう少し酸素は上げたままにしておこう。

それにやっと寝てくれたので、今のうちに家事を終わらせてしまおう。

もう一度樹が寝ているかを確認してから、俺は家事に取り掛かったのであった。

しばらくすると外から小学生の声がし始めた。
ちょうど登校時間になったのだろう。

いつもは朝ジェシーが迎えに来てくれるが、前もって欠席の連絡をジェシーの親御さんにしておいたので今朝うちのインターホンが鳴ることはない。

さ、もう少しでひと段落するし、さっさと掃除も終わらせよう。

なんてお風呂や洗面所の掃除に取りかかり始めてしばらく経った頃。

ピンポーン

優「ん？あれ、誰だろ…。はぁーい！」

ジェ「樹パパ！！開けて！樹が！！」

優「ジェシー？え、樹？」

ジェシーが大きい声でドアを何度も叩いたいるので何事かと、しかも樹？

なんて頭に無数のハテナを浮かべながらドアを開けると、

ジェ「樹が！樹が！！」

優「！！？樹！？なんで！？」

そこにいたのはジェシーに抱えられた樹だった。

背中には遠足で背負っていくはずのリュック、それに樹の命綱である酸素カニューラは外されぐったりとしていた。