もしもね。 (ページ13)

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わるい子？ページ13

【設定】
優吾＝樹のお父さん。シングルファーザー。
樹＝小学1年生。生まれつき肺が悪く、在宅酸素を使用しながら生活を送っている。
ジェシー＝樹と同じ小学校に通う同級生。幼稚園から一緒の幼馴染。

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優吾side

優「樹〜、だめだよ〜、熱出ちゃってるもん。」

樹「やだっ！遠足、行くの！」

朝から駄々をこねているのは息子の樹。

樹は生まれた時から肺が未熟で、小学生になった今でも酸素を使用して生活している。

身体も弱く、しょっちゅう体調を崩しては重症化してしまい何度も入退院を繰り返している。

それでも小学生になった今、昔と比べると多少体力もついてきており、今回の遠足も「移動は必ず車椅子で」との条件の元、初めて主治医から許可が出たのでずっと楽しみにしていたのだ。

もちろん樹1人で車椅子を漕ぎ続ける体力はないの父親である俺も同行予定で、数ヶ月かけて遠足のために調整をしてきたのだった。

そんな待望の遠足当日に、悪い寝起きが更に悪いと思い熱を測ると、まさかの発熱。

万全ではない状態での遠足はもちろん禁止されていたので、残念だが今日は欠席の連絡をしたのであった。

それでも諦めきれない樹は、朝から泣きながら行きたい行きたいと駄々をこねているのであった。

樹「遠足、行くもん！樹元気だもんっ！…はぁ、っ、絶対、行くの！」

優「お熱あったら行けないって先生と約束したでしょ？ほら、息上がってきてるから落ち着いて、な？」

樹「いや！！ジェシーと、はぁ、お弁当、一緒に食べるって、はぁ、約束したもん！」

優「ダメなものはダメ。ジェシーくんにも伝えてもらうように先生に言っておいたから、ね？
また苦しくて入院になっちゃうよ？だからもう落ち着いて。」

樹「んん〜！いやぁだぁ！…はぁ、はぁ、ぐすっ、いくのぉ…！」

樹を抱き上げて何とか落ち着かせようとするも全く泣き止まず、だんだんチアノーゼ気味になってきたので少し酸素を上げてやる。

身体は正直なもので足りてなかった酸素を必死に取り込もうと少し過呼吸気味になってしまったが、熱もあることから次第に疲れて眠ってしまった。