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小窓から見える景色を見てふと思った


ここって壁外のどの辺なんだろう

今更ながら疑問に思う



「なぁ俺ってその…吐き出された状態で見つかったんだよな」

『うん』



改めて言葉にすると、あんなものの腹ん中にひと時でもいた事に気持ち悪さを感じる

…今は忘れよう


確か壁から結構近い所で巨人に襲われたはず

それからの記憶が無いから何処で吐き出されたのかは分からない


考える中、コトリと机の上に置かれたお茶を極自然な流れで無意識に手に取る

飲んで初めてそれに気づき

少し驚いて見上げると、Aはニコリと笑った



『行ってみる?
リアムを見つけた場所に』



それに俺は頷いた




歩いて数十分

そこは案外ツリーハウスから近い所だった


木々に囲まれたそこには
確かにべっとりと粘膜が着いていた



「…」



ここに、俺は居たのか…

Aに見つけ出されていなければ、今頃どうなっていたことか

考えると寒気がした


すると、Aは行く途中に咲いていた小さな花を徐に地面に置いた


何してるんだ…?


気になり、覗いてみると

他とは違う不自然に盛り上がった所で
静かに手を合わせていた

目印の様に埋められた枝が幾つもある



「…これは?」

『お墓だよ』



リアムを見つけた時に作ったの。と、またひとつ花を置く


あぁやっぱり

心の何処かで察しがついていたことが当たった


流れるように俺も膝を着き、仲間の冥福を祈った

それを知ってか知らずか、ん。と短い言葉で前に小さな花を差し出す

花を手向けてやれ、とのことだろう



「…」

『…』



どちらとも静かに手を合わせた


沈黙の後、先にAが立ち上がり軽くジャンプした
木の上で足をプラプラと振りながら
何か分かったか。と聞きたげに俺を見る



辺りを見る限りここは俺が襲われた所からかなり遠い所の様だった

その証拠に、今も来る途中も壁は見えなかったし


…いや

壁どころか建物自体見当たらない



俺が襲われた時近くに家あったよな…?

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追憶者(プロフ) - リヴァイ ですよ。リバァイ じゃありません。 (2020年6月7日 20時) (レス) id: 67f5c031fb (このIDを非表示/違反報告)
かまぼ子(プロフ) - 主人公すご過ぎ(°▽°)他のキャラと絡んだら面白そう(≧∇≦)更新楽しみにしてます! (2019年6月27日 17時) (レス) id: e8f8253613 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミキ x他2人 | 作成日時:2019年5月6日 10時

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