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貴方side
「私は忙しい。直接貴方を指導する時間は限られています。ですので、夏季休暇中空いている日はブラック邸で働いてもらいます。いいですね？」
そんなレギュラスさんの鶴の一声で、私はブラック本家のメイドとなった。
夏休み中は、アルファードは仕事、シリウスもその手伝いをしていて日中暇だったから有難い。
ひとりで出歩けるほど、今の魔法界は私にとって治安の良い場所とは言えないしね。
それを見越してのことだったのだろう。抜け目ない
「そろそろ休憩しては？」
書斎で黙々と仕事をこなしていたこの家の当主へ、淹れたてのコーヒーを差し出す。
こういった事務仕事中、彼は紅茶よりコーヒー派だと最近気付いた。
レギュラスさんは仕事の手を止め、コーヒーに口をつけると、ほぅ…と息をつくように言った。
「君は…いつも想像の斜め上を行くね。」
『それは前向きに捉えても良い言葉でしょうか？』
「君の淹れたコーヒーをまた飲みたいと思うくらいにはね。」
そう言い微笑んだ彼に、内心ホッと胸を撫で下ろした。
まさかこんな所で、ダーズリー家で培った家事スキルが役に立つとは…
「今日はホグワーツ理事集会がここブラック邸で行われる予定です。貴方には客人へのお茶出し等の雑務をお願いすることになります。」
『え、それ本当に私がいていいんですか！？』
焦る私に、レギュラスさんはニッコリと微笑む。
私の存在がバレて闇陣営サイドに情報が行き渡ったら、殺されないにせよ今までのブラック邸の地位は失墜する。
そんな博打のようなことを、何故レギュラスさんは…
私の考えを見透かしたように、レギュラスさんは言った。
「時に家の当主は、大きな選択を迫られることがあります。無能な当主はリスクの少ない道を選び、有能な当主は先を見通した選択をする…」
再びコーヒーの入ったカップに口をつけ、香りと味を楽しむように目を伏せる。
まるで、この選択の先にある未来を、吟味しているようだった。
「期待していますよ。ミス・ポッター」
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大阪の道民 - ひぃぃ神 (2021年1月24日 15時) (
レス) id: 43f7a9dc20 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - フォスさん» いつもコメントありがとうございます！来週金曜日には更新できるかと思いますので是非お時間あれば見に来てください(^○^) (2020年12月23日 21時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - kanadomeさん» 嬉しいありがとうございます(笑) (2020年12月23日 21時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
フォス(プロフ) - 今回もたいへんドキドキワクワクさせてもらいました！！素敵なお話をありがとうございます！続編全裸待機で待ってます！ (2020年12月23日 20時) (レス) id: b55bbf0988 (このIDを非表示/違反報告)
kanadome(プロフ) - ちょ、きんたまは笑いますw一人でめっちゃ笑っちゃいましたw いつも楽しい小説をありがとうございます！(笑) (2020年12月23日 20時) (レス) id: 9390d9137e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：仮面タロウ
| 作成日時：2020年11月5日 16時
