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No side
「半世紀ほど昔、マグル界で第二次世界大戦と呼ばれる世界規模の戦争が起きていた時代の話だ。」
ヴォルデモートは、優しく穏やかな声で語った。
まるで自分の子に言い聞かせるような、そんな優しい声色で。
「酷い戦争だった。マグルが始めた争いだったが、当然同じ地に暮らす我々魔法族にもその被害が及んだ。」
「だが魔法族は、マグルのため姿を見せぬよう慎ましい日常を過ごしていた。我らは質素ながら幸せ生活を送っていた。そんな日だった──
──ロンドンの街が、焼け野原にされたのは。」
大広間にいた何人かが、息をのんだ。
そんな中、Aだけは呆れたようにヴォルデモートの話を聞いていた。
昔と変わらず、上手なこと
「なんの前触れもなく街に爆弾の雨が降ったのだ。美しい街並みは廃墟となり、逃げ遅れた何人もの魔法族が犠牲となった。我らは住処を追われることとなったのだ。」
「ロンドンはマグルだけのもか？いいや、我ら魔法族の故郷でもある。それでも我らは、マグルたちを責めることなく、見つからぬよう耐え忍んだ。」
「それらを目の当たりにした俺様は、愕然とした。」
「──何故、数が多いというだけで、力の無い者が世界の行先を決める権限を持っている？──何故、権限すら無い我々がしわ寄せをくわなければならない？」
「マグルは残酷だ。」
「我らだけでなく、マグルも大勢死んだ。火に焼かれ死んだ者、飢餓で痩せ細り死んだ者、冬の寒さに耐えきれず死んだ者、死因は様々だ。…苦しまず命を奪う死の呪文よりよほど残酷だろう。」
「マグルはそれを、同胞相手に平然と行えるのだ。」
「それだけではない。生き残ったマグルたちは、金の無い者を虐げ、財のある者だけが平然と普段通りの生活を送っていたのだ。」
「俺様は思った。こんなマグルに世界を委ねていいのか？…と」
ヴォルデモートの言葉には、声には、表情には、直に心へ訴えかけられるようなメッセージ性があった。
皆が次第に、彼の話に引き込まれていく。
「俺様が求めるのは世界征服なのではない。無駄な争いが起きぬようマグルをコントロールし、世界を平和へ導く。それが俺様の思想であり願いだ。」
今の現状に
その言葉には、自分達をより良い道へと導いてくれるような、不思議な力があった。
故に、彼の側にいる者は妄信してしまうのだ。
ヴォルデモート卿こそが絶対であると
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大阪の道民 - ひぃぃ神 (2021年1月24日 15時) (
レス) id: 43f7a9dc20 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - フォスさん» いつもコメントありがとうございます！来週金曜日には更新できるかと思いますので是非お時間あれば見に来てください(^○^) (2020年12月23日 21時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - kanadomeさん» 嬉しいありがとうございます(笑) (2020年12月23日 21時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
フォス(プロフ) - 今回もたいへんドキドキワクワクさせてもらいました！！素敵なお話をありがとうございます！続編全裸待機で待ってます！ (2020年12月23日 20時) (レス) id: b55bbf0988 (このIDを非表示/違反報告)
kanadome(プロフ) - ちょ、きんたまは笑いますw一人でめっちゃ笑っちゃいましたw いつも楽しい小説をありがとうございます！(笑) (2020年12月23日 20時) (レス) id: 9390d9137e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：仮面タロウ
| 作成日時：2020年11月5日 16時
