1_序章 ページ2
No side
リトル・ハングルトンの小高い丘の上に建つ館
かつては広壮な館だったのだろうが、今では庭は荒れ、壁にはツタが生い茂り、家としての外見を保っていない。
村人は館を恐れ、誰も近付こうとはしなかった。
それも全て、なんとも不思議で、恐ろしい出来事の所為…
「ちょいとお前さん！リドルの館について調べているそうじゃないかい。…悪いことは言わん。やめときな。」
村唯一のパブの片隅で、昼から酒の臭いをプンプンさせた男
そんな男が声をかけたのは、シワひとつないスーツを着こなす初老の男だった。
「…何か問題でも？」
「あそこの館は呪われてる。」
「ほう、是非とも詳しく。」
「いや、それは…」
一瞬渋る素振りを見せた男だったが、自分の飲んだ酒代を全て出したのを目の当たりにした途端、意気揚々とリドルの館について語り出した。
「半世紀ほど前、あの館で事件があったのさ。年老いた夫婦ととっくに成人していた息子の3人があの館で死んだんだ。同じ時間に同じ場所で突然コロリとな。死因も分からず結局事件は事故として処理された。」
「それで終りゃあ良かったが、事件はまだ続く。10年ほど前に今度は館の管理人が死んだ。死因を聞いた時は震えが止まらんかったよ。…外傷も病気の類でも毒でも薬でもない。そう、半世紀前に死んだリドル家の人間と同じ“死因不明”だったのさ。」
「それからだ。あの館に肝試しだと言って入ったきり近所の子供が行方不明になったり、お前さんと同じように事件の話を聞いたいって言った記者が姿を消したのは…」
まるで体の震えを誤魔化すように、男はグラスに入ったシェリー酒をくっと飲み干す。
「…悪いことは言わねぇ。あの館には近付かん方がいい。」
「忠告、感謝する。」
先ほどの酒代の倍の額をカウンターへ置き、男は店を出た。
行先は、あのリドルの館
「…微かに魔法の痕跡がある。間違いなさそうだな。」
木の板が打ち付けられた窓
その隙間から室内を覗いた男は、それだけ確認すると屋敷から離れた。
男は単独で屋敷内に侵入するような、無謀な人間ではなかった。
だが、杖を振ろうとした時、異変に気付く。
姿眩ましが、できない。
「まさか罠…！？」
「気付いたとしても、もう遅い。…ナギニ、食事の時間だ。」
「──っ、」
大蛇の牙を前に、男は事切れた。
そこから300km離れたところで、
A・ポッターが目を覚ました。
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大阪の道民 - ひぃぃ神 (2021年1月24日 15時) (
レス) id: 43f7a9dc20 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - フォスさん» いつもコメントありがとうございます！来週金曜日には更新できるかと思いますので是非お時間あれば見に来てください(^○^) (2020年12月23日 21時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - kanadomeさん» 嬉しいありがとうございます(笑) (2020年12月23日 21時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
フォス(プロフ) - 今回もたいへんドキドキワクワクさせてもらいました！！素敵なお話をありがとうございます！続編全裸待機で待ってます！ (2020年12月23日 20時) (レス) id: b55bbf0988 (このIDを非表示/違反報告)
kanadome(プロフ) - ちょ、きんたまは笑いますw一人でめっちゃ笑っちゃいましたw いつも楽しい小説をありがとうございます！(笑) (2020年12月23日 20時) (レス) id: 9390d9137e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：仮面タロウ
| 作成日時：2020年11月5日 16時
