出向命令 ページ30
貴方side
「命令だ。バーボンの下へ行け。」
『……え、』
突然の出向命令(笑)に、開いた口が塞がらない。
まぁ、姉さんとの任務に失敗しちゃったし、仕方ないよな…
一応理由を聞こうとすれば「これはボスの命令だ」と言われた。
そしてさっきから何故か兄さんが不機嫌
「バーボンの所たァ、またえらいところに…」
『王子様って、そんなヤバイ所に居るんですか…?』
「ヤツは今、中東の○○国にいる。」
『はい!?内戦中じゃないですか!!』
「それも、戦地のすぐ近くにある市街地だ。」
『無理だ!絶対無理ですって!!』
待って!?本当に無理なんだけど!
非戦闘員の私なんて行ったら確実にお陀仏だ!!
私日本に帰りたい!!温泉とかゆっくり入りたい〜!!!
てかちょっと失敗しただけで、そんな戦地送りにします?遠回しにしねってこと??
……あっ、王子様はずっと戦地でしたね…お疲れ様です…
半泣きでウォッカさんの足に縋り付いていれば、兄さんに銃口を突きつけられた。
「テメェ…あの方の命に歯向かうってのか?」
『はい、行きます。行かせていただきます。』
謹んで、イエスorデッドのイエスを選択させていただきました。
もう世間で騒がれてる、パワハラとかの次元じゃないよな…
『この際、思い切って労働基準監督署に相談……
「あ"?」イエ、スイマセン。何でもないです。』
…あぁ、けどそっか
すぐ銃ぶっ放すような兄さんや、ママンなウォッカさんと、この1年間一緒に仕事してきたけど
それも今日でそれも最後か
『兄さん達と離れるのは、少し寂しいかなぁ…』
「A…」
「ッハ、相変わらずのビッチ脳だな、テメェは。」
『えぇ…突然のディスり…』
「あ?何言ってやがる。バーボンの飯が恋しいだのほざいてただろうが。」
「…………」
『…………』
「……なに急に黙ってんだ。」
『兄さん。もしかして王子様に嫉──
「A!!根拠の無いことは口にすんじゃねぇ!!殺されてェのか!?」
『だってウォッカさんもそう思ったからさっき黙ってたんでしょう!?』
「ふざけんな!俺まで巻き込むんじゃねぇ!!」
「おい」
『は、はい!』
兄さんの低い声に、背筋がピンと張った。
やばい、さすがにこれは怒られる…!!
生唾を飲み込み、身構えていれば…
「あの男は信用できない。……せいぜい気を付けろよ。」
ついに、私とウォッカさんは、
お互いの顔を見合わせた。
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仮面タロウ(プロフ) - 作者の仮面タロウです。たくさんのコメントありがとうございました!長い間返信しきれずすみません。実は私のうっかりで占ツクにログインできなくなってしまい更新出来ずにいました。移行にご不便かけますがよろしくお願いします。 (2022年4月25日 12時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
侑(プロフ) - 続きが気になりすぎます、!待ってます (2022年4月1日 1時) (レス) @page33 id: 8afc6fd8a6 (このIDを非表示/違反報告)
楓 - 仮面タロウさんのお話、めちゃくちゃ面白くて大好きです!特に好きなのは工藤姉は弟が嫌い!シリーズとミスポッターシリーズです。更新頑張ってください‼︎ (2021年12月31日 23時) (レス) @page33 id: cf1d4c666e (このIDを非表示/違反報告)
きゃーぽん(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新頑張ってください! (2021年5月4日 20時) (レス) id: 0aee990b2e (このIDを非表示/違反報告)
心夜 - ハリー・ポッターだけでなく名探偵コナンの夢小説まで書けるとは。素晴らしいです!どちらも大好きなので無理せず書いて頂いたら嬉しいです! (2021年2月17日 21時) (レス) id: d958da9fc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:仮面タロウ | 作成日時:2019年11月27日 18時