移行しました(工藤姉は弟がキライ５)

医者としての信頼１ ページ12

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実はジンさんの治療はこれが初
それまでは主にウォッカさんが治療を行っていた。



服を脱がせ、ジンさんの肌を見た私は

絶句した。





貴方「……兄さん。」

ジン「黙れ、何も言うな、早く治療しろ。」

貴方「…はい。」





ジンさんの服に隠れている部分は、火傷や銃傷…etc、身体中傷痕だらけだった。

それも幼い頃に負ったものから最近できた傷まで、時期や大小を問わない傷痕ばかり



有り得ない

有り得ないんだ。
ここまで傷痕だらけなのは…



人間は学習する生き物だ。
脳が痛いと感じれば、それを回避する行動を意識しなくともとる。

たとえ、ジンさんが傷を負いやすい仕事を日々こなしているとはいえ、これはまるで拷問されているような傷の多さだ。

でもジンさんのこの傷跡は…





ジン「俺の治療中に考え事とは、いい度胸してんな。」

貴方「答えてくれないから考えているんです。…それより、起きていて苦しくないですか？寝てた方が楽ですよ。」

ジン「お前の前で寝られるか。」

貴方「…そう。」





初めてジンさんと会ってから5年、
組織の仕事でほぼ毎日顔を合わせて1年が経とうとしているけど、未だにジンさんとの距離は変わらない。



私自身はまだいいけれど、
医者として信用されていないのは…






少し辛い

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