検索窓
今日:82 hit、昨日:43 hit、合計:418,273 hit

35 ページ35

貴方side




『っぶへ』






道を歩いていたら、飛んできた紙が顔にひっついた。








『何これタクシーのレシート?文字が消えて…Corpse…コープス…死体?随分と物騒な消え方してるなぁ』


「すみませーん!この辺でレシート見ま…せ……」









声のした方を振り向けば、女性に人気なイケメン喫茶店員の皮を被った上司さんが居た。

私だと気付くと、一瞬眉間にシワを寄せたが、すぐに店員の顔に戻った。怖い



手に持っているレシートに気付いた上司さんは、「拾ってくれたんですね、ありがとうございます」と感情の乗っていない張り付いた笑みで言い、私からレシートをもぎ取る。








「ネコの首輪が冷たかったから冷蔵車で、そこに書かれてる数字は車のナンバーだ。恐らく宅配業者のクール便…そこまでわかれば…」


『…あー、そのナンバーの車かは分からないけど、確かチーター宅配のクール便なら、あっちの高級住宅街の方へ行ったよ。…じゃ、そう言うことで』








足早に去ろうとするが、上司さんに肩を掴まれてしまい、それは叶わなかった。









「この後暇ですよね?良ければ僕とドライブにでも行きませんか?」


『いや、この後予定が…』


「“暇”ですよね?」


『……はい。』









どうやら私に拒否権は無いらしい。








「すみません!この路地狭いから、譲ってもらえますか?傷つけたくないので」









高級車ですから俺の車。
そんな副音声が付きそうな嫌味全開な声のトーンで、宅配業者さんをまくし立てる上司さん。



いやいや、ストレス溜まってるとは言え、流石に性格悪すぎだろ…

と、思っていれば、冷蔵車のコンテナの奥から子供の叫び声が聞こえてきた。









「た、探偵の兄ちゃん!助けて!!」


「あれ?君たち何をしてるんだい?そんなところで…」









成る程、そう言う事か

36→←34



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (326 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
876人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

仮面タロウ(プロフ) - シズキさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです(*^^*)何度か見直してるですけど減らなくて…、更新頑張ります! (2019年11月29日 23時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
シズキ(プロフ) - 仮面タロウさん» 凄く面白いですっ!!シリアスのようでユーモア溢れた会話やストーリ本当好きです!誰だって誤字はありますよ〜。これからも応援していますっ!! (2019年11月29日 22時) (レス) id: 0b065aa661 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます( ;∀;) (2019年11月27日 18時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 32話に誤字がありました。「手見上げ」ではなく、「手土産」です。 (2019年11月24日 19時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます! (2019年11月23日 19時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:仮面タロウ | 作成日時:2019年11月9日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。